××しなさい ページ22
「わざわざ仕事を投げてここまで届けて行ってあげたんですから、今度お礼してくださいね」
「……(鮭大根を)奢る」
「また少し言葉が足りていない気がするの私だけですかね」
「!A?」
「え?」
門を見ると誰もいなかった。
「……もう帰りますね」
しのぶは駆け足で門を出て、左右を見回した。
「……誰もいないじゃないですか……。冨岡さんの馬鹿」
「くしょんっ!!」
「風邪?」
「……。!?」
「元気そうだな」
「……ああ」
俺がいつ襲ってもいいように
冨岡はずっと日輪刀に手を添えていた。
「さっき何してたの?」
「……(胡蝶から薬を)貰っていた」
相変わらず言葉足らずだな、読めないヤツめ。
「何をしに来た」
「様子を見に来ただけ。
たまたまここ通ったから。じゃあな」
冨岡とはあんまり話が続かなかったからすぐに帰った。話の内容が薄すぎる。
蝶屋敷に行き、すぐ部屋に戻った。
「はぁ」
とりあえず今の情報を鬼舞辻に言えばいいか。
コンコン
「?はい」
「私です」
ガチャッとドアを開けると、微笑みながらしのぶが俺を見ていた。
なに、なんかの罰ゲーム?
「一緒にお話しませんか?」
「今忙しいから」
「あら、みなさんのところには顔を出しておきながら私には話しかけないんですか?」
「……!」
「先程冨岡さんと話した後に甘露寺さんのところによったんです。そうしたらAさんが来たと言っていらしたので。
他の柱のところにも回ってるんだろうなと」
鋭いやつは嫌いだ。
「みなさんとはどんなお話を?」
「……元気かなって」
「それだけですか?」
「あと、みんな何してるのかくらい」
「……思ったより少ないですね」
「大体君と話したことばっかだよ。仕事な戻りな」
「終わらないんですよ。誰かさんが鬼になったせいで誰かさんの分まで仕事を請け負うことになってしまったから」
ギクッ
「毎日毎日、終わったと思ったらまた仕事が来ます。それでいて蝶屋敷の管理もしなければならないのに。この状態が毎日続けば過労死するでしょうね」
「うっ、ごめんなさい」
「ですからこれからはいつもみたいに医務室に来てください。
仕事を手伝って私に御奉仕しなさい。
それだけで許してあげますよ」
「!」
断る理由がない。
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ゆう(プロフ) - いやいやそんなこと!次回6話程で完結しますので是非見てください!! (2021年3月11日 0時) (レス) id: c0465afe59 (このIDを非表示/違反報告)
天麩羅 - おぉ、なんかいつの間にか凄いことに、どうしたらこんな続きが気になる終わり方が書けるんだ? (2021年3月10日 22時) (レス) id: 9b224ffa84 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - ほんと増えましたよね!嬉しい……(泣)見てくれる人がいると自然とニヤけが止まらなくて気持ち悪い顔してます笑 (2021年3月6日 13時) (レス) id: c0465afe59 (このIDを非表示/違反報告)
天麩羅 - お気に入り登録一気に増えましたねぇ、どんどん人気になっていく、凄い、、! (2021年3月5日 19時) (レス) id: 9b224ffa84 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - 頑張りますー! (2021年3月3日 21時) (レス) id: c0465afe59 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちゃゆ | 作成日時:2021年2月19日 21時