死神 ページ20
真夜中零時前
「(暑い……)」
羽織りを脱いで近くの箱の上に置いておいた。
「狙われるのはA君だから気をつけて」
「甘露寺さんも気をつけてください。
意外と危なっかしいところありますから」
「そ、そんなこと……！」
その時、不快な空気がした。
気持ち悪い。
匂いを嗅ぐだけで倒れそうになるような。
「上よ！！」
上から鬼が降ってきて鎌を構え一気に振り下ろしてきた。
「 影の呼吸 弐ノ型 黒影ノ鱗 」
ドギャッ！！！
なんとか攻撃を予測して日輪刀で弾き防御したものの、思っていたよりも重い。
鬼は俺たちと距離をとると、鬼殺隊だと気づいて「もう嗅ぎつけてきたか」と口に出す。
鬼は黒い布を全身に覆い大きな鎌を持っている、まるで死神のような容姿だった。その声は若い女のものだけど低い。
「ねぇ、どうして男性ばかり狙うの？」
甘露寺さんが鬼に質問するも何も答えず俺だけ襲ってきた。
日輪刀と鎌が混じり合う。
その中でこの鬼の瞳が少しだけ見えると、何も書いてなかった。
「(十二鬼月じゃない)」
「きゃあああ！？」
「甘露寺さん！？」
甘露寺さんは別の死神の鬼に攻撃を受けていた。
でも幸い、甘露寺さんは強いから上手く戦っていた。
2体もいるとは思わなかった。
「消えろ、消えろ……」ﾌﾞﾂﾌﾞﾂ
おっかな。
「貴様、首に口付けなどつけおって」
「(口付け？)ぐっ！」
少し油断して腹を蹴られる。
「 血鬼術 追想ノ死 」
鎌を振りかざすと黒い衝撃波が飛んできた。
日輪刀で斬るもどんどん飛んできてキリがない。
上手く斬らないと住宅に襲う。
少しでも油断させようと、鬼の意表を上手くついてみた。
「男に裏切られたのか？」
「！」
「恋愛関連とか」
でも逆効果で、鬼はいつの間にか俺の目の前にいて2つの鎌を使い攻撃をしようとした。
「 影の呼吸 参ノ型 波乱・影ノ無血 」
刀を四方八方に振りまくって、最後には思いきり刀を上から振りかざしすと真っ二つに斬れた。
首ごと斬れたからみるみる消えていき、鬼の討伐は終わったと思ったけどこれからだった。
「(甘露寺さんのとこ、行かないと)」
ヌッ！
歩き出したAの真後ろに鬼が現れた。
それに気づいて急いで距離を取ろうと動いたのに、少し間に合わなかった。
ザシュッ！！！
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作者名：ちゃゆ | 作成日時：2021年11月29日 15時
