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とうとう、その日がやってきた。
俺は新郎新婦の控え室で、Aを待っていた。

Aのウェディングドレス姿。
どんな感じなんだろうか。


ソワソワしていると、スタッフの人から呼びかけられた。




「泉田様、A様がいらっしゃいました」


「あっ、はい」





俺は椅子から立ち上がってAを待つ。

キィっと小さな音をたてながら、ドアが開いた。





「…!」






言葉を失ってしまうほど、綺麗だった。
あんなに幼かったAが、完全に大人の女性になっていた。


ふわりと俺の目の前に現れるAの目を見れない。




「あ、あーちゃん……?似合ってる、かな…」


「…………、あぁ。似合ってる」





可愛い。綺麗。

次々と言葉が溢れて、ふと我に返る。
何いってんだ俺。

ちらっとAを見ると、ほんのり顔を紅くして俺を見ていた。




「……照れてんのかよ」


「だ、だって、あーちゃんにそんな褒められるって思わなかったから……
あ、あーちゃんも照れてるじゃん!」




真っ赤に染まったお互いの顔を見つめあって、次第に笑いが込み上げてくる。

こんな楽しい時間、今まであったっけ。
長い間過ごしてきたはずなのに、初めての感覚だった。





「じゃあ、そろそろお願いしてもいいかな」


「……あぁ」






楽しい時は束の間。




俺は最後の魔法をかけた。

▽→←▽



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蒸田。(むしだ)(プロフ) - みづきちさん» コメントありがとうございます! (2019年5月3日 1時) (レス) id: f91a58f64c (このIDを非表示/違反報告)
みづきち(プロフ) - 泣いた、、、 (2019年5月1日 8時) (レス) id: 7d65f01594 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:蒸田。(むしだ) | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2019年4月29日 11時

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