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アイツ……Aとは幼稚園から小中高。
ずっと一緒だった。
クラスは別々だったけど、登下校はいつも俺がAを送り迎えしていた。
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「あーちゃん、いつもありがとう。」
「……あーちゃんって呼ぶの、そろそろやめろよ」
「えー、なんで今更。私はそれで呼び慣れちゃってるんだもん。」
「…………しゃーねぇな。」
なんだかんだ、Aに甘い部分あるな俺。
そう思いながら寮に帰ろうとすると、Aに呼び止められた。
「あーちゃん!明日、魔法かけてよ」
「…ちゃんとケアしとけよ」
「ふふ、分かってますよー!!」
ばいばーい! と元気よく手をふるAを背に、俺は密かに幼馴染みという特権を嬉しく思っていた。
【魔法をかけて】
その言葉がいつの間にか、俺の支えになっていた。
そんなある日。
いつも通りAを家に送っていると、Aは俯き加減に俺の名前を呼んだ。
「あのね、あーちゃん。明日、私に魔法を教えて欲しいの」
「は?…なんで急に」
「その……いつもあーちゃんにメイクしてもらってばっかりだったから、自分で出来るようになりたいなって……。」
Aの様子が、いつもと違った。
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蒸田。(むしだ)(プロフ) - みづきちさん» コメントありがとうございます! (2019年5月3日 1時) (レス) id: f91a58f64c (このIDを非表示/違反報告)
みづきち(プロフ) - 泣いた、、、 (2019年5月1日 8時) (レス) id: 7d65f01594 (このIDを非表示/違反報告)
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