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駅前のクレープ屋に向かうため、2人並んで歩く。
家での出来事や、友達の話。
そんな事を話ながら歩いていると、幼い声が遠くから聞こえた。
「あ、小さい子。可愛い〜」
Aは小さい子が大好きで、将来は保育士になろうとしている。
小さい子を見つけ次第、観察する癖はずっと変わらない。
「幼稚園児かなぁ、小学生かなぁ」
「…Aってすぐ観察し始めるよな」
「だって!見てて癒されるんだもん〜。よちよちな感じが!」
「わかんねぇ…」
付き合って1年だけど、未だにAの趣味が分からない。
小さい子の観察 しか分からない。
まぁ、Aが好きなのは変わりは無いけど。
なんて思っていると、悲鳴が聞こえた。
車の激しい音が遠くから聞こえ、次第に近づいてくる。
来たのは、暴走車。
「あぶなっ……」
俺はAを引き寄せ、暴走車を避ける。
すると暴走車はあの小さい子へと、真っ先に走っていった。
「危ない!!!」
Aは俺の腕を解いて、あの子の元へと走っていく。
「Aっっ!!!!」
まるで、スローモーションだった。
Aが小さい子の腕を引っ張ってその子を庇い、明らかに違う音が聞こえる。
嫌な音と、そのまま走りさる車。
その場所は、深紅に染まっていた。
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ちえ - 万里君誕生日おめでとうなの (9月9日 0時) (レス) id: 67f766a775 (このIDを非表示/違反報告)
四季(プロフ) - 初コメ失礼します。自分も最近初恋の人が亡くなって、この小説で涙腺崩壊しました。素晴らしい作品をありがとうございます。 (2022年3月29日 23時) (レス) @page11 id: 778d677fec (このIDを非表示/違反報告)
蒸田。(むしだ)(プロフ) - おじさんさん» コメントありがとうございます。ファン……なのですか……嬉しいです、ありがとうございます… (2018年9月10日 9時) (レス) id: f91a58f64c (このIDを非表示/違反報告)
おじさん - 電車内で号泣しました、、、、本当に蒸田。さんの書かれる小説が好きです、、。ファンです、、、 (2018年9月10日 8時) (レス) id: f6e256f09f (このIDを非表示/違反報告)
蒸田。(むしだ)(プロフ) - ゆらさん» コメントありがとうございます。いい作品と言っていただいて、とても嬉しいです…。続編に関してはまだ考え中ですが、楽しみに待って頂けると全私が喜びます。 (2018年3月17日 14時) (レス) id: f91a58f64c (このIDを非表示/違反報告)
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