花巻君の好きな人は私ではない。３【花巻貴大】

はちじゅうななわ。 ページ15

矢田｢3組は？｣



花巻｢あー、うちはお化け屋敷だよ｣









A｢げ｣



花巻｢それが、うちのクラスなかなかクオリティ高くてさ。やることねーから客呼び込んでこいって言われてプラプラしてんの。｣



A｢ぜってぇ行かねえ｣



矢田｢え？おもしろそーじゃね？｣



花巻｢お？じゃあ矢田あとで＿＿＿＿｣






『 貴大！！』







ざわざわと賑わう廊下に響く高くて透き通った声






花巻｢咲良、｣




咲良｢やーっと見つけた！｣




松川｢おお！秋瀬チャイナドレスかぁ！｣




真っ赤なチャイナドレスを身にまとった咲良が人混みの中から顔を出した。


可愛らしい。



咲良｢へへー！どうよ！｣



花巻｢似合ってんじゃん！｣



咲良｢でしょ！ドヤ｣






よかった。仲良しじゃん。






松川｢チャイナねぇ〜、やっぱ王道だよなぁ〜？｣



A｢すみませんねぇ、邪道で。｣



矢田｢あぁ、例の｣



A｢例のとか言うな｣









まぁ、松が言いたい事はなんとなくわかる。









A｢いーの。ヒロインは私じゃないんだから。｣









可愛い衣装が似合うのは、ヒロインだけでいい。



所詮私はモブのひとりだから。









、









松川｢…それは、誰の物語？｣




A｢……え？｣









、









矢田｢俺はチマリンゴ派だな。｣



A｢チマチョリリな。｣



松川｢チマチョゴリだよ｣

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