花巻君の好きな人は私ではない。【花巻貴大】

はちわ。 ページ10

△▽




ｻﾞｧｧｧｧｱ…




A「え！？雨降ってる？」



岩泉「今日降るって予報だったからな」




やば、傘持ってない…




A「はぁ…」





まぁいいや、


走って帰ろ。




及川「Aちゃーん！帰らないのー？」









A「…うん！学級日誌終わってないんだ〜！だから先帰っていいよ！」





松川「じゃー、先帰るか。じゃあな〜」



金田一「A先輩さよなら！」



国見「さよなら〜」




岩泉「じゃあな」





A「うん、お疲れ〜！」






、







＿＿＿＿さて、着替えるか





日直じゃなかったけど。


濡れて帰る、なんて言ったら怒られちゃうし


けど傘に入れてもらったら、大事な選手が濡れちゃうかもしれないからね。






ーー



ｻﾞｧｧｧｧｱ…




A「うわ…、結構降ってる」



なんか、もう土砂降り



しょうがない。ダッシュすれば１５分くらいでつくだろう。




鞄を頭の上に乗せて走り出そうとした



とき






「あれ？今帰り？」






え







A「…花巻！？」



昇降口から出てきたのは、さっき及川達と帰ったはずの花巻だった




花巻「お前さっきみんなと帰ったんじゃねーのか？笑」


A「こっちの台詞なんだけど！」





まぁ、この際そんなことはどうでもいい



さっきまでおなじ体育館にいたのに


なぜか、会えたことがものすごく嬉しかった





花巻「俺、学級日誌出しに行ってて…って、傘無いのか？」



ギクッ





A「…はい」



花巻「まったく、お前は基本しっかりしてんのにこーゆー所抜けてるよなぁ」



A「ぐっ…」



花巻「…じゃあ、俺の傘n…」




花巻と一緒に帰れるかもしれない


と、思った瞬間





「あれ？Aと花巻じゃん！」







、







タイミング良く、ヒロインの登場です。







花巻「え！？咲良！？」



タッ




A「…あ」








そうだよね、







咲良「丁度よかった！うち傘忘れちゃってさぁ〜(笑)」



花巻「まじかよ(笑)じゃあ、俺の傘入ってく？」






A「！！」



＿＿＿＿わかってるよ。わかってる。




それはさっきまで私に向けられてた言葉なのに




私の幸せはこうも簡単に崩されて。





花巻と相合傘するのは私じゃない。


だって


花巻の好きな人は私じゃないから。






A「…じゃあ、私帰るね((ニコッ」





タッ





花巻「え、おい！」

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