笑顔。 ページ21
「うわっ!美味しい!!このクリーム、少し甘いかな?って思ったけど、この甘酸っぱいフルーツとマッチしてて…スポンジは甘さ控えめで、滑らかで…ってすみません…ウルサいですよね。」
あまりの美味しさにウルサくしたと自覚はあります。
このケーキ、本当に美味しい。
さらにこの空腹だ。
ケーキの美味しさは何倍にも膨れ上がる。
今度こそバカにされるか怒られるかと覚悟を決める。
ゆっくりと飛彩先生を見ると、見たことのない表情だった。
「ククッ…そんなに美味しかったか(笑)それなら譲って良かったよ。」
「わっ…飛彩先生が笑ったっ…だとっ!!」
「そんなに俺が笑うのはおかしいか?」
一気に元の機嫌の悪そうな顔に戻る飛彩先生。
「可笑しくないです!!可笑しくないからおかわりください!」
「ケーキはこれしかない。」
「そっちじゃなくて笑顔おかわり!」
眉間のシワがさらに深くなるのをみて、やべぇと思いましたさ。
「お前は俺をバカにしているのか…?」
「してないですしてないです!!断じてそんなことはありません!!ただ、ちょっとレアな笑顔が可愛いなって思っただけです…」
「可愛い…だと?やはりバカにしているんだな。もうケーキはやらん。」
私のケーキを食べようとする飛彩先生を必死に防御しつつなんとか全部食べ終えた。
「研修医が心配していたぞ。連絡くらいしてやれ。」
「あっ…わかりました。」
なんかさ、さっきから飛彩先生って…
「実は優しいんですね。」
「貴様は俺を何だと思っていたんだ?」
「えっと、悪の帝王?不機嫌界の王様?」
「ほぅ…明日から覚えておけ。」
「嘘です嘘です!ツン比多めのツンデレです!」
必死に言い直したけど、結局お気に召さずに眉間のシワを増やすばかりのツンデレ界のプリンスは、どす黒い笑顔をみせてくれました。
明日からは絶望の日々が続くのかな…
着替えながらそんな事を考える。
着替え終わりトボトボとCRに戻ると、まだ飛彩先生がいて、そっと横を通り過ぎ帰ろうとすると、手を掴まれた。
「うわー!ごめんなさい!」
「帰りは大丈夫か?ってなぜあやまる?」
思わずあやまった私にかかった言葉は優しさでした。
「バイクあるんで…ってあれ?」
バイクのキーを探す。
ポケットにもない。
カバンにもない。
ロッカーにもない。
その時、メールがきた。
相手は大我。
“これ、Aのか?”
一緒に添付されてた写真は愛車の鍵でした。
95人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
m(プロフ) - Mさん» これから少しずつ増える予定です!今は、社長や大我多めですが…一応、全員と絡ませるつもりではありますのでお待ちください! (2017年10月8日 22時) (レス) id: 382cc0fa79 (このIDを非表示/違反報告)
M(プロフ) - 永夢ー!....に会いたいですー!永夢との絡み多くお願いします! (2017年10月8日 0時) (レス) id: 7d414107ba (このIDを非表示/違反報告)
m(プロフ) - Mさん» コメントありがとうございます!エグゼイドロスは抜けませんよね…また、面白いと言っていただけるように頑張ります! (2017年10月7日 9時) (レス) id: 382cc0fa79 (このIDを非表示/違反報告)
M(プロフ) - 頑張ってください!この話面白いし、エグゼイドロス何で私 (笑)永夢ーー! (2017年10月7日 2時) (レス) id: 7d414107ba (このIDを非表示/違反報告)
m(プロフ) - YUMEさん» ありがとうございます!レス遅くなりすみません!続き、頑張ります! (2017年9月24日 23時) (レス) id: 382cc0fa79 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:m | 作成日時:2017年9月12日 1時