動物達と少女【ゴールデンカムイ】 (ページ39)

今日:26 hit、昨日:0 hit、合計:13,578 hit

89 戦争ページ39

貴方side

結局、私はあの家から飛び出してしまった

私が軍人で、いつ第七師団や第一師団の人たちが私を連れ戻すか分からないから。あの人たちには軍人だと知られたくない

別れとお礼の手紙を書いた後に静かに出ていった…

でも、杉元さんとは何故かまた会うような気がする。またどこかで会えたらと願ったが、その時は死んでるかもしれない

そして変わったことがある、干し柿にハマった。あの人たちの影響で干し柿を毎日買って食べるようになった

軍男「示紫少佐か？」

貴『え？』

ある日、干し柿を買いに行くために町へ行った時

私は第七師団に見つかった

━━━━━━━━━━━━━━━

貴『離せｯ、嫌だ！帰りたくないｯ！』

鶴「君には失望したよ、示紫少佐」

鶴見の額には痛々しい傷ができていた

貴『いつの間にそんな傷…』

その日から鶴見に縛られた暮らしになり、外にも出られない

それが何年も続いたので、さすがの私も精神が病んだ

だがやっと外に出れる日が来た。その日は日露戦争だった

月「示紫少佐、大丈夫ですか」

宇佐美「最近喋らなくなりましたよね。僕らの話も全く聞いてないようですし」

洋平「…みかん食べますか」

目の前に出されたみかんを取り、口に入れた

浩平「あ、食べた」

そのまま戦場へ向かっていく

馬は乗っていない、ぼーっとしていたのでそういうことは考えてなかったから

貴(さっきのみかん、美味しかった…久しぶりに甘酸っぱいものを食べた)

昨日鶴見が買ってきた干し柿を貰って、今日その柿を持ってきた

「撃て撃てぇ！！」

「とまるな！」

銃声なのか人の声なのか分からないものがここら一帯に響いている

火薬と血と男共の匂いばかりで反吐が出そうだった

そして静かな時間、休戦がやってきた

貴『あ、あぁ……あれ、は……』

"杉元さんだ"

私はそこまで膝を引きずりながらその人の所へ行く

貴『ｯ…大丈夫ですか…！！』

杉「大丈夫だ…それより、あんたも大丈夫か？膝を怪我しているぞ」

貴(はは、初めて会った日みたいで懐かしいな)

あの日も膝を怪我したところで出会った

貴『みんな怪我してますよ』汗

杉「まぁまぁ、ちょっとこっち来い、布を持ってるから巻いてやるよ」

貴『ありがとうございます』汗

私は座って膝を出す