85 危機 ページ35
貴方side
私が守らなくちゃ、守らないとみんな死んでしまう
今体力が残ってるのは私だけだから
何故クズリに襲われ森に引きずり込まれたか分からないが、今そんなことを考えてる場合じゃない
尾形の私を止める声は耳から耳へ通り過ぎていく
貴『ゴゴギェガゥ！！』(殺 してやるｯ…！！)
みんなに怪我を負わせたクズリたちを
危険だと勘が言っているのに、それを無視してここに来た自分も…
左目は引っかかれて見えないし右目も赤色で見えない。尻尾も爪も剥がれ落ちていて、牙しか残っていない
みんなを守るのが優先だ、自分の心配はしなくていい。だって私の限界は私しか知らない、まだ大丈夫
貴『ガギィガァ！オガア！ウギォオ！ぎゲェエ！！』(アシリパ！尾形！杉元！逃げて！！)
そう言ってもやはり言葉が話せないから伝わらなくて逃げてはくれない
杉「Aｯ…早くこっちへ…！」
さすがに、戦闘経験がない私は、クズリの集団、には、敵わない…
貴(ここで死ぬのか…)
アシリパ、佐一、百之助…ごめんなさい、もう、ここでお別れなんだね
声が出ない、涙が出ない、息が出ない
尻尾がない、爪がない、命がない私を、どうかここで見送ってください
さっきまで平和だったはず、さっきまで喋れたはず。なんで私たちがこんな目に会わないとダメなんだろう…
あの時、みんなにヤな予感がすると言っていればこんなことは起こらなかったの、かな
私は気を失ってしまった
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白「Aちゃん！目を覚ましてくれ…！」
白石、さん…？
谷「猟銃を持ってきてよかった、クズリを全部倒せたようだ」
谷垣、さん
イン「Aさん…起きてください…」
イン、カラマ、ｯさん
勇「Aさんｯ！！」
勇、作…
尾「A、おきろ、起きろよ…ｯ！」
百の、すけ
杉「A、A…！！」ﾕｻﾕｻ
さい、ち
アシ「ｯｯｯ…ありがとうA、助けてくれて…！！」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ
みんなの声は聞こえるのに、姿が見えない
あれ、なんで見えないの…？
声も聞こえるし感覚もあるし目も少し開けられる、なのに周りを見渡しても倒れたクズリしかいない
すると、何故か前世のことが頭によぎる
貴『これが…走馬灯か…』
忘れていた記憶まで全て、そしてアシリパたちが"漫画の世界の住民"だということも……………
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白文鳥(プロフ) - とても面白かったです！お疲れ様でした！！ (2020年11月1日 8時) (
レス) id: 2314000485 (このIDを非表示/違反報告)
境 - おめでとうございます！！ 祝 (2020年2月16日 21時) (レス) id: 7788c7aee9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：☆夢腐女子☆ | 作成日時：2020年2月16日 19時
