１１０ 木くず ページ10
手作りの弓矢は木のくずとなり、地面に落ちた。それに気を取られ私の襟を掴んだ男に蹴りを入れられ、近くの木まで吹っ飛んでしまった
蹴られた腹と背中から全身に衝撃が走り、息が詰まった。やばい、背中のほね折れたかもしれない
いや、それよりも...
『敵が、2人いるｯｯ...！』
遠方から狙ってくる狙撃手。それと目の前にいる男の2人。紺色の軍服...やはり軍の者だった。軍帽を深く被っていてよく顔が見えない
遠距離と近距離で組んでわざわざ私を攻撃してることは、作戦がしっかりと練られている。やはり第七師団の誰かかもしれない...
私を投げられる程の力があるこいつに掴まれたら無事では済まされないだろう
またもや私に突進してくる男をギリギリのところで避け、脱獄王が向かっていった方向へ走った
後ろを見ないように走っていると、追いかけてくる足音が聞こえてきて心臓が跳ね上がる。この人たちから逃げきれなければ、今度こそ私の人生が終わってしまう
『絶対に逃げ切ってやるｯ！』
狙撃手からの攻撃を避けるため、針葉樹の下を走る。その行動が吉と出たのか、銃声は弓を壊された時以降聞いていない
葉っぱをかき分け、倒木を飛び、障害物が沢山ある森を駆け抜ける。だが後ろの男も負けじと私の後ろを着いてくる
？「待て！！」
聞き覚えのある声。いや、まさかね
そんな声を無視するように走り続ける
しかし、私に呼びかけたあの声が頭の中でぐるぐるとまわる。足音がかなり遠くに聞こえるようになった頃に、思わず後ろを振り向いてしまった
『ガふっ、』ｺﾞﾂ
後頭部に木の枝が当たって転んでしまった。頭に当たったのも相まって体制を戻すことが出来ない
やばい。立てたのはいいが、目の前の景色が左右に揺らいでいて足元もフラフラする。方向感覚がバグってしまった
『うっ、視界が、定まんない...』
揺らぐ視界の中でどんどんと近づいてくる紺色の物体。あぁ、ここで捕まってしまうのか。脱走生活がもう終わりを迎えるのか...
『早いなぁ...』
情けない捕まり方だ。私の不注意で木にぶつかって自爆して...
近くの木に手を置いて倒れないように耐える。視界が戻っていくのを待ちながら紺色の物体、軍人の男を捉えた
『...ｯ！！な、なんで...？！』
目の前の男の顔を見る前に私が見たものは、
白「掴まれｯ！」
ぷう助に乗って戻ってきた脱獄王だった
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☆夢腐女子☆(プロフ) - 見守るセミさん» 長くなってしまったお話ですがたくさん読んでいただいて、そしてコメントありがとうございますっっ。新しい話の更新までもうしばらくお待ちください。ﾝﾌﾌﾌﾌ (3月26日 0時) (
レス) id: 8f82e0922d (このIDを非表示/違反報告)
見守るセミ - え待って尊い。1日で読んでしもた。あ、どうも名乗り遅れました、見守るセミです。腐も夢も大好物です。推しは、杉元ニシパ、尾形ニシパ、月島ニシパ、宇佐美ニシパでござんす。無理せず楽しんで作成して下さい、更新お待ちしております。ｱﾋｬﾋｬﾋｬﾋｬ (3月25日 23時) (レス) @page24 id: d5e2d1caf3 (このIDを非表示/違反報告)
☆夢腐女子☆(プロフ) - まめさん» コメントありがとうございますっっ。気に入って頂けてすごく嬉しいです！ (3月24日 23時) (レス) id: 8f82e0922d (このIDを非表示/違反報告)
まめ - 更新待ってます！ (3月24日 11時) (レス) id: faa4b97585 (このIDを非表示/違反報告)
まめ - 一気読みしたものです。マジで設定が好きすぎる＼(^o^)／ (3月24日 11時) (レス) id: faa4b97585 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：☆夢腐女子☆ | 作成日時：2024年1月3日 0時
