９８ 脱走兵 ページ48
今の手持ちは背嚢の中にある下着と、軍服の内側に仕込んでおいた小刀と拳銃が1つずつ。弾は...4発のみ
逃げ切れる自信はない。銃を使うとしても仲間に向ける程の度胸はない
...ｱｯ、ﾍﾞﾂﾆ ﾀﾀｶｳ ﾂﾓﾘﾊ ﾅｲｹﾄﾞ ﾈ
『...ここでお父さんのところへ向かったら、脱走兵扱いになるのかな。ぷう
ぷう助という名前は、小さい頃に私が飼っていたネズミの名前だ
飼っていたというか野生のネズミがエサ求めてうちに来てただけなんだよね。目の前で鷹に食われてったけど...
ぷう助を見れば、私が付けた名前に少し不満げな表情を浮かべている気がした
他にいい名前が思いつかなかったんだよ、許してぷう助
『...これから少し無茶して貰うけど、後で良いご飯あげるからね』ﾎﾞｿｯ
ぷう助の頭を撫で、鞍を丁寧に着けた
『...私は、お父さんに謝りたいことがあるんです』
私は部屋の外に聞こえるような声量で、言葉を並べ始める。そして同時に部屋の窓を外し、床の中心に投げた
床に落ちた衝撃で
『
他の軍人の様に髪を切らなかったこと。
そして...』
私が馬に跨ると、部屋のあちこちが忍者屋敷の様に開いて、そこから人が出てきた
5人くらいいる部下と、月島軍曹と鯉登少尉だった
しかし床に落ちている硝子に痛がっている様子だった
月「何をしているｯｯ！！！」
ははっ、鶴見中尉から頂いたこの部屋は、私を監視するための部屋だったのかな
今まで体に巻きついていた縄のような緊張感が解かれていく気がした。体が軽い、今ならなんでも出来る気がする
『今から脱走兵になってしまうことも！！！全部、謝るために逢いに行く！！！！』
叫ぶ仲間の声が聞こえないフリをして馬の手綱を握り、窓からぷう助と一緒に外へ出た
2階からの落下だったが、ぷう助は何も変わらない様子で走り続けている。改めて思うとすごい馬だ
ものすごいすぴーどで走るぷう助から離れない様、股を閉めて手網を短く持った
戦争が始まる前には帰る。必ず。
“知ってるか？前に厠の中に脱走兵の生首が突っ込まれていたことがあるんだとよ”
途端、尾形上等兵が前に言っていた言葉が頭に浮かんだ
その話は嘘だったけど、私の首でその話が事実になるかもしれないと思うと背筋が凍った
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☆夢腐女子☆(プロフ) - 金カム大好きさん» コメントありがとうございます！続編の方はお話をもう少し追加したら一般公開にしようと思っています汗もうしばらくお待ちくださいませm(_ _)m (1月3日 20時) (
レス) id: 8f82e0922d (このIDを非表示/違反報告)
金カム大好き - 読むのがとても楽しみです！！どんな展開になるのかとドキドキしてます！失礼ですが続編を見たいんですがパスワードが分からなくて読めないんです。大変恐縮ですがパスワードを教えて貰ってもよろしいですか？ (1月3日 18時) (レス) id: 2c45cd5820 (このIDを非表示/違反報告)
☆夢腐女子☆(プロフ) - 山本ル腐るさん» どんな展開にしようか...私もドキドキしてます(*´艸`) (1月2日 9時) (レス) id: 8f82e0922d (このIDを非表示/違反報告)
☆夢腐女子☆(プロフ) - かささん» コメントありがとうございます！！お話をもっと面白くできるよう頑張りますっ(*´ `*) (1月2日 9時) (レス) id: 8f82e0922d (このIDを非表示/違反報告)
かさ - 毎日楽しみにさせてもらっています！！！これからも頑張ってください！ (1月2日 1時) (レス) @page47 id: c83b847a2b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：☆夢腐女子☆ | 作成日時：2023年8月7日 8時
