８３ 緑茶 ページ33
『母は変わらず私に接してくれましたが、心の穴は埋まらなかったのでしょう。仕事を増やして気を紛らわし、何とか理性を保っているように見えました
そんな母も、今はもういません』
鶴「...何故？」
『過労死です。私が寝ている間もずっと働いていました。お金は父の階級が上だったのもあり、貧乏な思いもしていなかったのに...
まぁ、変な方向に走らなかったのが不幸中の幸いですかね。男あそびも博打もせず、服を作っていく仕事をしていました』
風も止んで静かな部屋。私が話す前までは部下同士の世間話も聞こえていたというのに、話が終わればシンとしてる
『...まあ、変わった話はないんで。あまり面白い話を期待しないでください。...って、今言っても遅いか...』
机に置かれている冷えた緑茶を飲みきり、席を立とうとしたら鶴見中尉殿に腕を掴まれて引き止められる
力加減を間違えているのか、少し腕の骨が悲鳴をあげている。私はびっくりしてまた椅子に座った
鶴「君は、示柴閣下の葬儀に出たそうだね」
なぜ葬儀の話が出るのか、私にはよく分からなかった
『そ、そうですね。出ましたけど...それがな 鶴「あの葬儀は、示柴閣下が自ら作り上げたニセモノの葬儀だ」
...え、
『いま、何と』
嘘だ、だって、目の前で燃やされていたのに。骨を遺灰にして海へ返したのだって私なのに
顔が潰れて下半身がない父の姿が棺とともに思い出される。身長も手の大きさもお父さんのものだったはずだ
『......からかうのは、やめてください』
鶴「からかってなどいない。示柴閣下はまだ生きている」
鶴見中尉殿の刺すように射抜くその目に、偽りの光は反射しておらず、本気で言っているようだった。しかし、心做しか濁っているようにも見えた
『私は...この目でしっかり見るまで信じません』
席から立ち上がり、早足で部屋の扉の前に来て取っ手をひねる
鶴「昨日、君宛の手紙が届いた。自室でゆっくり読んでみるといい」
中尉殿から月島軍曹の手に渡り、そして軍曹から私に手紙が渡った
『父の...筆跡』
確かに、父の遺物で残っている日記に書かれている文字と同じ筆跡だった
ざっくりした内容にすると、私の体調を気にしているような文だった
住所は...北海道とは程遠い場所が書かれている。馬車で行くと1週間弱はかかるんじゃないか、ここ...
『...会って確かめなきゃ』
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☆夢腐女子☆(プロフ) - 金カム大好きさん» コメントありがとうございます！続編の方はお話をもう少し追加したら一般公開にしようと思っています汗もうしばらくお待ちくださいませm(_ _)m (1月3日 20時) (
レス) id: 8f82e0922d (このIDを非表示/違反報告)
金カム大好き - 読むのがとても楽しみです！！どんな展開になるのかとドキドキしてます！失礼ですが続編を見たいんですがパスワードが分からなくて読めないんです。大変恐縮ですがパスワードを教えて貰ってもよろしいですか？ (1月3日 18時) (レス) id: 2c45cd5820 (このIDを非表示/違反報告)
☆夢腐女子☆(プロフ) - 山本ル腐るさん» どんな展開にしようか...私もドキドキしてます(*´艸`) (1月2日 9時) (レス) id: 8f82e0922d (このIDを非表示/違反報告)
☆夢腐女子☆(プロフ) - かささん» コメントありがとうございます！！お話をもっと面白くできるよう頑張りますっ(*´ `*) (1月2日 9時) (レス) id: 8f82e0922d (このIDを非表示/違反報告)
かさ - 毎日楽しみにさせてもらっています！！！これからも頑張ってください！ (1月2日 1時) (レス) @page47 id: c83b847a2b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：☆夢腐女子☆ | 作成日時：2023年8月7日 8時
