７９ 転ける ページ29
『私は大丈夫ですよ...それより、鯉登少尉こそだいぶ盛大にコケてましたよね。唇切れてますよ』
はんかちを
鯉「...怪我はしていないな。お前はそろそろ突発的に走る癖を直せ。そして何故いつも私から逃げるんだ」
立ち上がった彼に手を差し伸べられたが、自力で立って服に着いた砂をはたく。ついでに相手の服もはたいてあげた
彼の顔を見上げると、まっすぐとした眼が私を突き刺していた。その眼を直視することは出来ず、逃げるように地面を見た
『...強いて言えば、一緒にいると騒がしくて気が散るからですかね』
鯉「んなｯ、」
彼の表情が色々と入り交じっているように見えて、あまり感情が読み取れなかった
しょっくを受けているような、怒っているような...私の発言に対して何か言いたそうに口を軽く震わしている
鯉「...そうか」
口を噤んだのち、下を俯いて小さくそう呟いた。らしくない鯉登少尉を見て、少し可哀想に思えてきてしまう
『だ、だけど！嫌いって訳ではなく、いつもお世話になってますし、まぁ、本音を言っちゃえば...元気な姿で話しかけてくれる鯉登少尉は好きですよ...ｯ』
私はなんだか怖くなって下を向いてしまった。顔を上げたら、目の潤いで泣きそうだと悟られてしまうから
すると突然、暖かいものがふわっと私の体を包み込んだ
上を見る前に、自分の鼻に当たっている胸板と、そこから香る匂いで今の状況がわかった
鯉登少尉が、私を抱いている
無意識に落ち着いて、流れ出そうな涙も引っ込んでくれた
何分経ったか、そもそも数十秒も経っていないかもしれない。刹那に起きた出来事の温もりが、体にずっと残った
鯉「お前の本当の想いが聞けてよかった」
私の頭を一撫でして、彼は飛びきり優しい
鯉「悪かった、Aの意見も聞かずに毎度勝手について行こうとしてしまった。...これからどこかへ向かうのだろう？私は兵舎へ戻る。気をつけて行ってこい」
踵を返して歩いて帰ろうとした少尉の腕を、かなりがっしりと両手で捕まえた
『もしも...お時間ありましたら、着いてきて欲しいです』
鯉登少尉は一瞬で笑顔になり、もちろん着いていくに決まっているだろう！！と言ってくれた
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☆夢腐女子☆(プロフ) - 金カム大好きさん» コメントありがとうございます！続編の方はお話をもう少し追加したら一般公開にしようと思っています汗もうしばらくお待ちくださいませm(_ _)m (1月3日 20時) (
レス) id: 8f82e0922d (このIDを非表示/違反報告)
金カム大好き - 読むのがとても楽しみです！！どんな展開になるのかとドキドキしてます！失礼ですが続編を見たいんですがパスワードが分からなくて読めないんです。大変恐縮ですがパスワードを教えて貰ってもよろしいですか？ (1月3日 18時) (レス) id: 2c45cd5820 (このIDを非表示/違反報告)
☆夢腐女子☆(プロフ) - 山本ル腐るさん» どんな展開にしようか...私もドキドキしてます(*´艸`) (1月2日 9時) (レス) id: 8f82e0922d (このIDを非表示/違反報告)
☆夢腐女子☆(プロフ) - かささん» コメントありがとうございます！！お話をもっと面白くできるよう頑張りますっ(*´ `*) (1月2日 9時) (レス) id: 8f82e0922d (このIDを非表示/違反報告)
かさ - 毎日楽しみにさせてもらっています！！！これからも頑張ってください！ (1月2日 1時) (レス) @page47 id: c83b847a2b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：☆夢腐女子☆ | 作成日時：2023年8月7日 8時
