７５ 思い出 ページ25
...この場所は誰にもバレたくなかったなぁ
兵舎の裏は陰っぽくてジメジメしているから誰もこんな場所好きになるはずがない
それを利用し、使わなくなった長い腰掛けを外に持っていき、わたしの憩いの場として活用しているのだ。案外居心地は良い
縫い終わった軍服を畳んで膝元に置く。そして尾形上等兵に顔を向けて、止まっていた話を再開した
『尾形上等兵はなにか鮮明に残っている思い出とかありますか？』
刹那、黒目が細くなったように見えた。多分私が質問してくるとは思わずに油断していたんだろう
尾「...無くはないが、お前に話して何か得があるのか」
軽く眉間に皺を寄せた上等兵。嫌な思い出でも思い出してしまったかのような顔だった
彼が話したくないと言うのなら無理強いはさせないが、興味があるし聞きたいものは聞きたい
『...私との親密度が上がりますよ』
尾「...それも悪くない」
えっ、思ってもみなかった回答。てっきり嫌がるかと...
『ぜひとも聞かせて欲し 尾「まずはお前の思い出とやらを聞いたらな」
...やっぱり尾形上等兵だ。だから尾形は尾形なんだぞｯｯ(？)
私の思い出...色々とあるけれど、どれを話そうか
近所の子供たちと遊んだ日。隣町の学校へ肝試しに行った日。一時期便秘が酷くて病院で入院してた日
どれも良い思い出だが、話題に出すには有りきたりすぎてなんだかパッとしない。それに、尾形上等兵がつまらない話だと思ってしまったら、彼の思い出話が聞けなくなるかもしれない
自身の顎を持って地面を見ながら、ガツンと来るような記憶を思い出す。ふと、父と母の顔が頭によぎった
『じゃあ、私がもう少し小さかった頃の、両親の話でもしましょうか』
尾形上等兵は“両親”という単語に興味を示したのか、それを言った瞬間に目を見開いた。彼も親に関する思い出があるのだろう
1度深呼吸をして精神を落ち着かせ、脳の隅々に散らばっている思い出のカケラを集める。そして丁寧に頭の中でカケラを並べた
『...では、話しますね』
話し始めようとした途端、どこからか私を呼ぶ声が聞こえてきた
？「示柴少尉殿！どこですか！」
『...この声、月島軍曹かも』
話はまた今度、と伝えて尾形上等兵と一緒に表へ出た
月「示柴少尉殿！探しましたよ...なぜ尾形上等兵といるんです」
尾「興味ある体位の話をしておりました」
『ちょっと変なこと言わないでください尾形上等兵』
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☆夢腐女子☆(プロフ) - 金カム大好きさん» コメントありがとうございます！続編の方はお話をもう少し追加したら一般公開にしようと思っています汗もうしばらくお待ちくださいませm(_ _)m (1月3日 20時) (
レス) id: 8f82e0922d (このIDを非表示/違反報告)
金カム大好き - 読むのがとても楽しみです！！どんな展開になるのかとドキドキしてます！失礼ですが続編を見たいんですがパスワードが分からなくて読めないんです。大変恐縮ですがパスワードを教えて貰ってもよろしいですか？ (1月3日 18時) (レス) id: 2c45cd5820 (このIDを非表示/違反報告)
☆夢腐女子☆(プロフ) - 山本ル腐るさん» どんな展開にしようか...私もドキドキしてます(*´艸`) (1月2日 9時) (レス) id: 8f82e0922d (このIDを非表示/違反報告)
☆夢腐女子☆(プロフ) - かささん» コメントありがとうございます！！お話をもっと面白くできるよう頑張りますっ(*´ `*) (1月2日 9時) (レス) id: 8f82e0922d (このIDを非表示/違反報告)
かさ - 毎日楽しみにさせてもらっています！！！これからも頑張ってください！ (1月2日 1時) (レス) @page47 id: c83b847a2b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：☆夢腐女子☆ | 作成日時：2023年8月7日 8時
