訪問者 ページ14
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「出かける、お前はわかっておるだろうな？」
「はい、貴方様の帰りをここでお待ちしております」
そう言って彼は私に口付けると行ってしまった。
彼がいなくなったこの屋敷はあまりに寂しく私は元いた寝室にへと足を運んだ。
初め来た時とは比べ物にならない屋敷の綺麗さにはもう慣れた。
死体等は宿儺様が誰か連れてきては片付けをさせ彼の存在に怯えながらも丁寧に掃除をしていく。
そして終わったとあれば体を震わせながら帰っていく人たちを屋敷の外で切り刻んでは楽しんでいる姿を何度か見た。
初めにそれを見た時から私は平然としていた。
何も感情が揺さぶられない、どうでもいいと思いながら横目でそれを見ているだけ
そんな私を見て彼は微笑むからドキリと胸が鳴ってしまう。
「早く帰ってきて下さらないかな」
そんな独り言を呟いては私は眠りにつこうとしていた。
しかし誰かの足音が聞こえて私は体を起こす。そしてその足音はこの部屋の前で止まり襖を開けた。
宿儺様の事しか考えていなかった私は彼だと思いその方向へ走っていくと襖から見えた顔は彼ではない。
「A…だよな？」
「っ…」
それは村の住民の一人。私と同じ歳の男。
何しに来たの、と睨みつけると彼は私の腕を掴んで逃げようと提案を持ち出してきた。
彼から離れようとするもののその手は振りほどけず逃げようする度力は強まるばかりで抵抗をやめる。
「俺、あの時ずっと隠れてて生き残ったんだ
家族が死ぬところみんなが死ぬところずっと見てた、勿論Aが連れ去られる時も」
「かえって」
「俺あいつの噂を嗅ぎ回ってきたんだ…！
お前が心配で……」
心配という言葉に苛立ちが芽生えたが同時に笑いも込み上げてきた。
そんな様子の私に驚いたのか腕を離し目を見開いてこちらを見ている彼にふざけるなと言葉を吐いた。
「心配？してるはずないでしょう」
「ち、違う…！
確かに村の人もAの家族もその…良くない感じで見ていたのはあったけど……
俺はずっと心配していた、何もしてやれなかったけど」
それに心配してなかったらこんな所まで来ないだろ？と彼は私を見つめるが私にはどうでもよかった。
ただ帰ってとだけ彼に伝え私は背中を向ける。
「話を聞いてくれよ…！
お前ここにいたら殺されちまう！」
「帰って私はそれでも構わない」
そう冷たく接するが彼は帰らないと私に言い張った。
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りんご - お願い 終わらないで (2022年2月13日 18時) (
レス) @page34 id: 220ab80aca (このIDを非表示/違反報告)
陽菜月 - んぐ…〜！！(宿灘様の愛しているは核ミサイル級だわー…☆) (2021年4月5日 1時) (レス) id: 6820255b8b (このIDを非表示/違反報告)
美琴(プロフ) - え、死にそうなくらい好きです（泣）そしてとても儚い (2021年3月23日 23時) (レス) id: 8087b8e5a0 (このIDを非表示/違反報告)
ひな - 違和感なく読めて、しかもキャラの性格もあまり崩さず凄く読みやすかったです(´TωT｀)更新頑張ってください！！ (2021年3月20日 16時) (レス) id: 2984822c22 (このIDを非表示/違反報告)
√ - 宿儺推しとしてめっちゃくちゃすきです！更新頑張ってくださいね！ (2021年3月6日 14時) (レス) id: c890e5f159 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：のあ。 | 作成日時：2021年2月9日 21時
