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「変わるさ」
低く優しい声
「人が変わりゃ街も変わる」
「これから お天道さんも機嫌を損ねて雲からツラ出さなくなっちまう日もあるだろーが」
「こいつらの陽(ヒカリ)は もう消えねーよ。」
声の主──銀時の銀髪は、いつもなら太陽に照らされキラキラと輝いている筈が今は夜王との闘いによって血でパサついている
それは先程迄の闘いの凄まじさを物語っている
「…フフ。そうかい大した自信だね
じゃあさっそく…この第二の夜王と開戦といこ──
「死んじゃったの?」
突如、高く澄んだ娘の声がその場に響く
『!!!?』
その場にいた誰もが、神威でさえその声の主に気づかず慌てて頭上を見上げるが、逆光により声の主の姿が確認できない
──トンッ
だがすぐに羽根が生えているかのようにふわりと屋根の上から降り立ったその娘に誰もが釘付けになる
娘はふらりと日輪の膝で眠る鳳仙の元へとゆくと膝をつきゆっくりと覗き込む
娘のふわふわとした長い白髪が鳳仙の頬を優しく撫でる
「あなたは大嫌いだったかもしれないけど、あなたがいてくれてよかったです。」
「えっ……?」
突如現れた目の前の謎の少女の言葉に日輪は思わず顔をあげる
そしてにっこりと日輪に笑いかけたその紅い瞳に思わず目を見開いた
「……お父様…鳳仙が、大変お世話になりました。」
『お、お父様あぁぁぁぁぁぁぁぁああ!!!??』
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作者名:湯葉 | 作成日時:2018年7月3日 8時