無気力なメカクシ団No.13の少女は烏野高校３年生なのです← if 【ハイキュー!!】【カゲプロ】 (ページ33)

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第７１話ページ33

『…………好き。
そうだったんだ、この感情は。

なぁんだ！
……もっと早く気づいていたら、何か変わっていたかな』

「A！」

『スガ、さよならだ。
夏也、いい子でいるんだよ』

Aはスッと目を閉じると祝詞らしき言葉を紡ぐ。

『_____我は扉を開く者なり。
戒の力と明の力、今汝に捧げん。
その力持ってし、扉を開きし鍵とせよ____』

台の紋様が輝き、石とAを包み込む。

「あ"っ」

声をあげた夏也から白い蛇が抜ける。
ﾊｯとしてAを見ると、同様にAからも白い蛇が抜けていた。

「3匹……！？」

Aに入っていたのは【写す】だけじゃなかったのか！？

蛇は壁をすり抜けて、いつの間にか浮かんでいた石の周りを飛び始めた。
そしてぐるぐる回る。

やがて蛇は共食いを始めた。
他の3匹を取り込んだ蛇は、そのまま禍々しく光る石をも飲み込んだ。

「なっ！？」

『宿れ、我が蛇【操る】
カゲロウデイズへの扉を開け』

鎖がからめられた巨大な門が現れる。
蛇がAを飲み、開いた門を通り抜けて行く。

「ねーちゃっ………！」
「Aっ！」

『……サヨナラ』

叫んだ声は届いたのか。
Aの声がいつまでも頭に響いていた。