第72話 ページ34
「……ここは」
「え、えぇ!?」
「ちょっと何よこれ……」
「A……」
Aが消えた跡、そこにいたのは小学生くらいの女の子やら成人男女十数名。
それと犬。
「え、えっと……」
「グスッ……落ち着きましょうスガさん。
この人たちは8月15日にカゲロウデイズに連れ去られた……
いわばカゲロウデイズにいた住人です」
「けど……そんなことできないはずじゃ…………!」
「夏也!」
戸惑う俺に説明してくれた夏也。
そんな彼を呼ぶ女の人の声がした。
夏也は目を見開いて唖然とした顔になる。
「……母様?それに、父様も…………?」
「あぁ、夏也……やっと会えたわね」
「よくここまで頑張ったな、夏也」
感動の親子の対面に俺はその場をそっと離れる。
整理したいことが山積みで、どうしたら良いかわからない。
「おい、そこの小僧」
「……へ?俺?」
声をかけてきたのは長い黒髪の女の人。
傍らには白に近い色の髪を持つ女の人が立っている。
「貴方が"スガくん"?」
「え、まぁ……」
「小僧、他の奴らの元に案内しろ。
こっちは時間がない」
「は、はい!」
苛烈というかなんというか。
一行を皆の元に案内すると、どういうわけかさっきまで倒れていた皆が
なんでもないような顔をして立っていた。
「なっ……皆、大丈夫なのか!?」
「大丈夫かどうか聞かれれば……」
「まぁ、大丈夫ッスね!」
カノとセトが順に答えてくれた。
周囲を見回して、皆がいるかを確認していく。
カノ、セト、マリー、モモ、シンタロー、ヒビヤ。
「……あの、こっちの人は?」
「あー……俺の記憶が正しけりゃ、元エネと、元コノハ」
「「「えっ……!?」」」
まるで容姿が違うその2人は、それぞれ榎本貴音、九ノ瀬遥というらしい。
2人とも能力の関係で姿が変わっていたんだとか。
「ね、ねぇ。
元に戻ったってことはやっぱり……」
「蛇が抜かれ、冴えるが消えた。
ハッピーエンドですよ」
暗い、夏也の声だった。
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作者名:ベルリラR* | 作成日時:2017年6月12日 16時