三十九話 ページ42
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…どこまで真実を話そう。質問と聞いて心臓が大きく脈打つ。赤髪海賊団のことは絶対に話しちゃいけないし、勘づかれてもいけない。
あの血腥い光景が目に焼き付いてしまっている赤髪海賊団はもちろん怖いけれど、少なくとも海賊の娘であるとバレればどんな扱いを受けるか分からない海軍よりはマシなはずだ。
赤髪海賊団は良い子で居れば傷つけることも、船を降ろすこともしないはずだから。
そう、少なくとも身内に手を出すようなことはしないから。
――身内じゃなくなったら、私もあの海賊のように簡単に殺せる存在になるのだろうか。
｢まず、名前は？｣
｢A｣
｢年齢は？｣
｢一応、９歳｣
｢‘‘一応’’？｣
｢……｣
しまったと思った時にはもう遅かった。
名前、年齢。なんだ案外シンプルじゃないかと思ってつい正直に答えてしまった。
普通に考えて自分の年齢に確証が持てない人がいるだろうか。物心が付いたばかりの子でもない、自我が芽生えて大人との受け答えも出来るような子がだ。
当然相手も‘‘一応’’に引っ掛かりを覚えたようで、ちらりと様子を伺うと訝しむような目と視線が交わる。反射で目をそらした。
｢一応というのは？｣
｢……孤児だから、…本当の誕生日とか、知らないし……｣
物心がついた頃、一度だけシャンクスに母親のことを聞いたことがある。‘‘父親’’と呼ぶべき人はこの船の中の誰なのか。私達の母親は何処にいるのか。
結局返答は曖昧なもので、細かい事実は分からなかった。
確実なのは、私とウタは海賊船から奪った宝箱の中に二人で入っていて、当時まだ赤ん坊だったこと。名前らしきものが何も見つからなかったため、自分達で名付けたこと。
実の両親が生きているのか、何処に住んでいたのかは不明であること。
｢ならどうやって暮らしていたのかな？｣
｢……大人の人が拾ってくれた｣
｢その人のお名前は分かるかい？｣
｢…ぇぇ…と…｣
言えない。言えるわけない。言ったら詰む。
けれどここで黙っていては流石に怪しまれる。それらしい名前を即興で考えお爺さんに伝える。
｢それじゃあ最後に、拾ってくれた大人の方に連絡はでき――｣
｢無理！……あっいや、番号知らないのでー…｣
つい食い気味に答えてしまった。けど無理なものは無理だ。
だって、‘‘今から海賊船に連絡します’’なんて言えるわけが無い…！
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チョコレヱト(プロフ) - マシロさんのことを陰ながら応援させていただきます。続き楽しみに待ってます！！（一部誤字がありますが気にしないで下さい） (7時間前) (
レス) id: f5508b36bf (このIDを非表示/違反報告)
チョコレヱト(プロフ) - 初めまして！初見ですがコメント失礼します。先に読ませていただいたのはこちらの作品なのですが、その後すぐにマルコさんルートも一気読みしました！字数が入らなくてなるので一言で言いますが、どちらも凄く好きになりました！ (7時間前) (レス) id: f5508b36bf (このIDを非表示/違反報告)
マシロ＿mashiro(プロフ) - 太陽さん» コメントありがとうございますm(*_ _)m 大学生活も落ち着いてきたのでまた書き始めました。ゆっくりではありますが更新頑張ります！ (4月12日 9時) (レス) id: 664df39994 (このIDを非表示/違反報告)
マシロ＿mashiro(プロフ) - ぴよラムネさん» コメントありがとうございます！こちら白ひげ海賊団ルートとはまた一味違った海軍ルートとなっております。なるべく早く更新出来るよう頑張ります！ (4月12日 9時) (レス) id: 664df39994 (このIDを非表示/違反報告)
ぴよラムネ(プロフ) - コメント失礼しますー！私を見て欲しかったを読みたくなって探してたらこの作品に出会いました！！別ルートがあったなんて…！更新頑張ってください！続き楽しみにしてます！！ (4月12日 0時) (レス) id: 4c4725f70b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：マシロ＿mashiro | 作者ホームページ：http:
作成日時：2023年9月3日 16時
