十六話☆ ページ19
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ちょっとした出来心だった。
シャンクス達は過保護だから、何かと戦う時は必ず私達を中へと避難させる。何も説明されずに、Aにだけ何かを伝えると｢大人しくしてるんだぞ｣とだけ言い残して、戦闘を始める。
その間私達は二人で遊んだり話したりして時間を潰し、大人が迎えに来るのを待つ。戦う度に、そればっかり。
だから、つまらないと思った。
たまには約束を破っても良いと思った。
｢私、ちょっと行ってくる｣
｢えっ、だ、ダメだよウタ！シャンクスの言いつけを守らないと後で怒られちゃう！｣
｢一回だけだし、ちょーっと外を除いてくるだけだから｣
｢待ってウタ！！｣
姉であるの言葉を無視して、私は部屋を飛び出した。
約束を破ったのはつまらないってのがほとんどだけど、実はシャンクス達のカッコ良いところを見たかったってのもある。
…なんて言えば、言い訳になるのかもしれない。
本音を言えばただの好奇心と反抗心だった。私を子供扱いして、Aに対しては｢お前は大人だな。流石お姉ちゃんだ｣って笑顔で言って。
姉だからって何でもかんでも褒めて。シャンクス達はいつもそうだ。
ずるいと思った。
姉だからって褒められるAが。
困らせてやろうと思った。
いつも笑顔を絶やさないAの表情を崩して見たかった。
｢――ギィァあ゛あ゛ァ゛ッッ！？｣
それが、Aの心を深く傷つける結果になるなんて、馬鹿な私は想像することが出来なかった。
もうすぐ甲板に出れるという所で、私はシャンクス達が戦っていたのであろう海賊と偶然遭遇した。
恐怖のあまり動くことが出来なかった私をAが覆い被さるように庇って、落ち着かせるように何度も何度も背中を撫でて抱きついてくれた。
いつもならお姉ちゃんぶってと思うその行動が今はありがたくて、涙が溢れて止まなかった。
そして海賊の人が私達を捕まえようとした瞬間、私の視界は真っ暗になった。ついでに耳も塞がれて周りの音が拾いづらくなる。
(…音？)
その時、あまり聞いた事のない音が聞こえたような気がして｢ねぇ、｣と口を開こうとするけど、Aの胸に頭を押し付けられているせいでそれも出来なくて。
結局、元いた部屋に辿り着いてAが離してくれるまで周囲の情報が一切遮られていて、私はあの時何が起こったのか何も知ることが出来なかった。
――それから数日、Aは部屋に引きこもってしまった。
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マシロ＿mashiro(プロフ) - 太陽さん» コメントありがとうございますm(*_ _)m 大学生活も落ち着いてきたのでまた書き始めました。ゆっくりではありますが更新頑張ります！ (4月12日 9時) (
レス) id: 664df39994 (このIDを非表示/違反報告)
マシロ＿mashiro(プロフ) - ぴよラムネさん» コメントありがとうございます！こちら白ひげ海賊団ルートとはまた一味違った海軍ルートとなっております。なるべく早く更新出来るよう頑張ります！ (4月12日 9時) (レス) id: 664df39994 (このIDを非表示/違反報告)
ぴよラムネ(プロフ) - コメント失礼しますー！私を見て欲しかったを読みたくなって探してたらこの作品に出会いました！！別ルートがあったなんて…！更新頑張ってください！続き楽しみにしてます！！ (4月12日 0時) (レス) id: 4c4725f70b (このIDを非表示/違反報告)
太陽(プロフ) - 更新されてる！！めっちゃ待ってました(●´ω｀●)更新がんばってください！ (4月12日 0時) (レス) @page36 id: 18ff82607c (このIDを非表示/違反報告)
マシロ＿mashiro(プロフ) - シアナさん» コメントありがとうございます！大変お待たせしてしまってすみません。ストックが少ないので前より更新ペースは落ちますが、これからも本作品をよろしくお願いします(*´▽｀*) (4月11日 21時) (レス) id: 664df39994 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：マシロ＿mashiro | 作者ホームページ：http:
作成日時：2023年9月3日 16時
