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十四話 ページ17






「A、もう着いたんだが…降りるか?」



コンコンと珍しく控えめなノック。声の主はシャンクスで、内容はシャボンディ諸島に到着したという物だった。



「…いい、残る」

「だが、約束が」

「いい」

「…そうか」



声色からはいつもの陽気さは感じられず、落ち着いているというよりはむしろ沈んでいるようにも聞こえる。
理由は単純明快、あの日から私が部屋に引きこもるようになったから。


あの日見た光景が目に焼き付いて離れない。匂いが鼻に残って忘れられない。声が耳に張り付いていつまでも記憶に残ってる。


幸いと言うべきかウタに関しては特に問題はなく、初めは部屋から顔を出すのも控えていたけれど数日も経てばこれまでと同じような笑顔をぱっと咲かせるようになっていた。

対して私はいつまで経っても立ち直ることが出来なかった。



「シャンクス、Aは…?」

「あー…ちょっと、気分が優れないみたいでな。今日は俺達だけで行くか」

「そっかぁ。…A、お大事にね!」

「…うん」



扉を閉じたまま、静かに返事をする。

ウタだって、あの時の死の恐怖が身に刻まれていたはずなのに。…情けない。


私はウタのお姉ちゃんだ。

例え血の繋がりがあろうが無かろうが関係ない。姉は妹を支える存在だ。加えてウタは赤髪海賊団の中心人物と言っても過言がない。


そんなウタが他の誰でもない私のせいで気分を落ち込ませている。

姉失格。まさにその通りだろう。



「――……っ」



今、この船に残っているのは私だけだ。
だから今なら…今だけなら‘‘お姉ちゃん’’を辞めても良いと思った。



「怖かった……怖いよ……っ」



一人、行き場のない恐怖を紛らわせるように蹲り、ただただ「怖い」と何度も嗚咽混じりに吐露した。

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マシロ_mashiro(プロフ) - 太陽さん» コメントありがとうございますm(*_ _)m 大学生活も落ち着いてきたのでまた書き始めました。ゆっくりではありますが更新頑張ります! (4月12日 9時) (レス) id: 664df39994 (このIDを非表示/違反報告)
マシロ_mashiro(プロフ) - ぴよラムネさん» コメントありがとうございます!こちら白ひげ海賊団ルートとはまた一味違った海軍ルートとなっております。なるべく早く更新出来るよう頑張ります! (4月12日 9時) (レス) id: 664df39994 (このIDを非表示/違反報告)
ぴよラムネ(プロフ) - コメント失礼しますー!私を見て欲しかったを読みたくなって探してたらこの作品に出会いました!!別ルートがあったなんて…!更新頑張ってください!続き楽しみにしてます!! (4月12日 0時) (レス) id: 4c4725f70b (このIDを非表示/違反報告)
太陽(プロフ) - 更新されてる!!めっちゃ待ってました(●´ω`●)更新がんばってください! (4月12日 0時) (レス) @page36 id: 18ff82607c (このIDを非表示/違反報告)
マシロ_mashiro(プロフ) - シアナさん» コメントありがとうございます!大変お待たせしてしまってすみません。ストックが少ないので前より更新ペースは落ちますが、これからも本作品をよろしくお願いします(*´▽`*) (4月11日 21時) (レス) id: 664df39994 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:マシロ_mashiro | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2023年9月3日 16時

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