四十二話 ページ8
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日取りは吉日。
モビーの甲板には隊長以下の白ひげ海賊団の主立った者が左右に並び、エースを除くスペード海賊団の仲間達は下手に控えている。白木の台には酒や徳利、盃などが並べられていた。
(いよいよか…)
本日の主役であるエースはテンガロンハットを脱ぎ、光りモノである赤い数珠のネックレスも外している。
今から行われるのは家族の縁を結ぶ誓盃の儀礼。
口上人は十六番隊隊長イゾウ、取持人はサッチ、立会人はマルコ、見届人はティーチである。
お父さんから下された盃の酒をエースは飲み干し、次に左右に居並んでいる隊長達にそれぞれ一つずつ酒の入った盃を回して盃を交わしていく。そして全員に盃が回ると、サッチに促されエースが口を開いた
｢親父｣
｢おう、息子よ｣
｢めでたく…！ここに、お二方は親子と相成られました！｣
お父さんとエースが言葉を交わした後、イゾウがそう告げると場は拍手で包まれた。
中には傘下の海賊団も混じっていてモビーの周りには十数隻の船が集まっている。彼らも私と同様エースに注目していたんだろう。
(今日で末っ子卒業かぁ…)
盃を交わした瞬間からエースは末っ子に、私は姉という立場になった事になる。ウタの時の二の舞にならないか…そこは信頼しているため、そこまで心に引っかかることは無かった。
ただ、この九年間でウタの気持ちがわかった気がした。
末っ子という立場は特にとても歯痒く、同時に周りの大人と比べて何も出来なかった自分に劣等感を感じていた。
今ではそんなものは無いけどまだ幼かった私は役目を探そうとして、｢幼いからダメだ｣ と拒否されて…例え幼稚な仕事でも貰えた時は嬉しかったのを今でも覚えている。
『私だって！！Aが羨ましかったんだもん！！』
『Aは凄いね、何でも一人でできて。私はシャンクスが居ないと歌う事しかできないから羨ましいや』
ウタが私の事を何も知らなかったのと同様に私もウタの事を何も知らなかった。当時の私達は互いに羨ましいと嫉妬してしまった。
ごめんねウタ、今なら貴方の気持ちがわかるよ。
ねぇウタ、今、何処にいるの？赤髪海賊団の音楽家として、元気にやれてる？
…次会ったらさ、ちゃんと話し合おうよ。あの時みたいに本音をぶつけ合っても良いかもね。だからさ……またいつか、会いに行っても良いかな
｢皆〜！今日も放送を聞きに来てくれてありがとう！今日は‘‘新時代’’を歌うよ！｣
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マシロ＿mashiro(プロフ) - 翡翠さん» コメントありがとうございます！やっぱり仲違いしたままは後味が悪いですもんね。最後までご愛読ありがとうございました(*´▽｀*) (2023年5月8日 7時) (
レス) id: 664df39994 (このIDを非表示/違反報告)
翡翠(プロフ) - コメント失礼します！ 一気読みしてしまいました。最終的にそれぞれの、気持ちを話し合って和解できて良かったなって思いました。とても、面白かったです！！ (2023年5月7日 23時) (レス) @page50 id: 18462604da (このIDを非表示/違反報告)
マシロ＿mashiro(プロフ) - 文ストオタクの一般人さん» 過保護になりすぎないように執筆していたはずなのにいつの間にか…妄想って怖いですね笑、どんどん拡がっちゃいます。ご愛読ありがとうございました！ (2023年3月14日 16時) (レス) id: 664df39994 (このIDを非表示/違反報告)
文ストオタクの一般人 - 皆過保護だけどマルコがｗｗめっちゃ良かった！、、、です！ (2023年3月14日 8時) (レス) @page47 id: 14fd5e9416 (このIDを非表示/違反報告)
マシロ＿mashiro(プロフ) - 桔梗さん» そう言っていただけると執筆したかいがありました！最後までお付き合い頂きありがとうございます！！ (2023年2月10日 18時) (レス) id: 664df39994 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：マシロ＿mashiro | 作者ホームページ：http:
作成日時：2023年1月7日 15時
