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四十一話 ページ7






とある日の、心地の良い朝の出来事だった。


いつものようにエースは白ひげに襲いかかり、当然のように失敗に終わる。船から放り出されたエースはそのまま海に落下し、それと同時に体に纏っていた炎はシュンっと鎮火する。船に残るのは僅かな焦げ臭さのみ。


…ここまでは今までと何ら変わりないのだけど、今回だけは違った。



「百回いったか」

「いったな、多分」



と、誰かがポツリと呟く。


そう、エースは今回で白ひげに勝負を挑んで百回目。
白ひげ海賊団では‘‘白ひげに百回勝負を挑み、勝てなければエースは白ひげ海賊団の仲間になる’’という噂が流れていた。


ちなみに犯人は身元引受け人(エースは一応客分という立場)のサッチでもちろん嘘である。本人曰く 「勝負事は期限を決めるべき」だそうだ。


エースは当然それに反発したけど、残念ながらサッチが流布した噂は船全体に広まっているため、守らなくてはいけないムードに包まれている。


約束は守らねばならない、そうでしょう?



「誰か拾ってやれ!」



誰かが叫ぶと元スペード海賊団の一人、魚人のウォレスが海に飛び込んだ。そしてもう一人、エースとウォレスの元へ飛び立とうとする者。


その様子を見ていた私は、ついに区切りがついたのか……と案外あっさりとした感想を持ちながらその男に向かって口を開いた



「エース、どうすると思う?」

「さぁな…お前はどう思ってるんだ?」

「うーん…私としては家族になって欲しいけど、無理強いはしないよ。あぁでも…」



‘‘エースが家族になったら、私お姉ちゃんになるのか…’’


平坦な声で言葉を発した私は、何とも言えない表情をして口を閉ざした。


分かっている、彼らがそんな事をするはずが無いというのはこの九年間で十分理解している。


だけれど、体の傷と違い心の傷は一生消えることがない。
トラウマとして記憶の奥底に刻まれてしまう。



「安心しろ、俺達は赤髪海賊団(アイツら)とは違う。何も心配する必要はねぇよい」



男、マルコは優しく笑い私の肩をぽんと叩くと両腕を青い炎の翼へ変化させて二人の元へ向かっていった。



「…うん、知ってる」

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マシロ_mashiro(プロフ) - 翡翠さん» コメントありがとうございます!やっぱり仲違いしたままは後味が悪いですもんね。最後までご愛読ありがとうございました(*´▽`*) (5月8日 7時) (レス) id: 664df39994 (このIDを非表示/違反報告)
翡翠(プロフ) - コメント失礼します! 一気読みしてしまいました。最終的にそれぞれの、気持ちを話し合って和解できて良かったなって思いました。とても、面白かったです!! (5月7日 23時) (レス) @page50 id: 18462604da (このIDを非表示/違反報告)
マシロ_mashiro(プロフ) - 文ストオタクの一般人さん» 過保護になりすぎないように執筆していたはずなのにいつの間にか…妄想って怖いですね笑、どんどん拡がっちゃいます。ご愛読ありがとうございました! (2023年3月14日 16時) (レス) id: 664df39994 (このIDを非表示/違反報告)
文ストオタクの一般人 - 皆過保護だけどマルコがwwめっちゃ良かった!、、、です! (2023年3月14日 8時) (レス) @page47 id: 14fd5e9416 (このIDを非表示/違反報告)
マシロ_mashiro(プロフ) - 桔梗さん» そう言っていただけると執筆したかいがありました!最後までお付き合い頂きありがとうございます!! (2023年2月10日 18時) (レス) id: 664df39994 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:マシロ_mashiro | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2023年1月7日 15時

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