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「…何が?」
「っ……無理は、もうしねぇよい。他の隊長と同じ程度の仕事しかしないし、適度に休憩も挟む。あと、お前を置いて死んだりしねぇよい。
『ごめんなぁA。明日!明日こそは必ず…な!約束だ、ほら!指切りげんまん〜』
「っやだ、‘‘口約束’’なんて誰も守ってくれなかったもん!」
「お、俺は守るよい」
「ついさっき仕事しようとしてたじゃん!サッチさんとの約束数分で破ってる〜!!」
「そ、それは………」
…何も言い返せない。
確かにマルコはさっき食堂で散々サッチから働きすぎだ、休めと言われたにも拘わらず部屋に戻った瞬間書類仕事を始めようとしていた。
それに加えAは赤髪海賊団(主にシャンクス)との口約束を悉く破られているため口約束への信頼度はゼロどころかマイナスである。
「だから私マルコ見張る!仕事してたらリボンでぐるぐるにして休ませるし、それでも働こうとしたらお風呂に沈めるから!」
「沈っ……!?」
能力者は水の溜まっている所に体の半分以上が浸かると力が抜けてしまう。Aはその性質を利用して意地でもマルコを休めさせようと考えていた。
いや、流石にそれはキツイからやめてほしい。
だが末妹がここまでして自分を止めようと思っている……自分の事を想ってくれているという事実が、こんなにも嬉しいとは思いもしなかった。
「はぁー…分かった、俺の負けだ。監視するなり拘束するなり好きにしろ」
降参だと両手を上げて困ったように笑うと、Aは涙を引っ込めた後パァァァっと満面の笑みを浮かべてマルコに両手で抱きついた。
ちなみにリボンでガッチガチに拘束力を強めているので振りほどく事は出来ない。そんな事はしないが。
「じゃ、今日は早めに寝るか」
「うん!」
____
「マルコ!今日という今日は」
「もう無理はしねぇよい。休憩もちゃんと挟む」
「…えっお前どうしちゃったの?仕事人間のお前が休憩??本当に大丈夫??」
「蹴飛ばすぞ」
後日、‘‘脱 仕事人間’’を家族達の前で宣言したマルコが信じられないという目で見られ心配されまくるのは言うまでもないだろう。
(偉いぞ〜A、よくやってくれた)
(えっへん。だって私お姉ちムグッ)
(‘‘元’’だろ?末っ子ちゃん)
(むぅ…でもナースさん除いたら私長女だもん!)
(はいはいお姉ちゃんお姉ちゃん)
(良い子良い子だよい)
(あっ、マルコまで!)
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マシロ_mashiro(プロフ) - 翡翠さん» コメントありがとうございます!やっぱり仲違いしたままは後味が悪いですもんね。最後までご愛読ありがとうございました(*´▽`*) (5月8日 7時) (レス) id: 664df39994 (このIDを非表示/違反報告)
翡翠(プロフ) - コメント失礼します! 一気読みしてしまいました。最終的にそれぞれの、気持ちを話し合って和解できて良かったなって思いました。とても、面白かったです!! (5月7日 23時) (レス) @page50 id: 18462604da (このIDを非表示/違反報告)
マシロ_mashiro(プロフ) - 文ストオタクの一般人さん» 過保護になりすぎないように執筆していたはずなのにいつの間にか…妄想って怖いですね笑、どんどん拡がっちゃいます。ご愛読ありがとうございました! (2023年3月14日 16時) (レス) id: 664df39994 (このIDを非表示/違反報告)
文ストオタクの一般人 - 皆過保護だけどマルコがwwめっちゃ良かった!、、、です! (2023年3月14日 8時) (レス) @page47 id: 14fd5e9416 (このIDを非表示/違反報告)
マシロ_mashiro(プロフ) - 桔梗さん» そう言っていただけると執筆したかいがありました!最後までお付き合い頂きありがとうございます!! (2023年2月10日 18時) (レス) id: 664df39994 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:マシロ_mashiro | 作者ホームページ:http:
作成日時:2023年1月7日 15時