六十九話 ページ35
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｢…俺は……俺達は、確かにウタをエレジアに置き去りにした｣
｢うん｣
｢だがそれは、俺達なりの考えがあってだな…｣
｢ウタの為と？｣
｢…あぁ、そうだ｣
…だそうだよ、とウタに目をやれば不満そうに眉をつり上げている。
確かにこれでウタを利用してエレジア滅ぼした云々が嘘だってのは分かったけど、肝心な事は何一つ教えてくれてないからね。真実を知りたいウタの気持ちはよく分かる。
｢そっか。なら後は二人っきりの時にでも話しなよ｣
｢な、…｣
両手を耳に当てて私は何も聞きませんとアピールすると、それが意外だったのかシャンクスは目を見開いて私を凝視した。…むしろ何でもかんでも根掘り葉掘り聞くような奴と思われてたのだろうか、心外だ。
｢だってこれはシャンクスとウタの問題で私は関係ない。それに私は‘‘白ひげ’’の娘だからね。他所の事情に首を突っ込むような真似はしないよ｣
それに、二人っきりの時の方が話しやすい事だってあるでしょ？それこそ、こんな大人数が乗っている船のど真ん中で話すような…いや、話せない内容の可能性だってあるし。
そう付け足せば｢立派になったな…｣と何故か称賛されるし、何だか父親気取りの言葉にも感じられたから無視を決め込んだけど。
｢ねぇシャンクス。あのさ…私ね、もしも皆が受け入れてくれるのなら…赤髪海賊団に戻りたいと思ってるんだ｣
｢ウタ…｣
｢私、歌手なんかよりもシャンクスの娘でありたいの。…ダメ、かな？｣
赤髪海賊団に戻りたい。本心を口にしたウタは不安げに瞳を揺らした。シャンクスは……今度は迷わなかったのかな。ウタとの距離を詰め、ゆっくりと口を開いた。
｢ウタ。お前はあの日から今までもずっと、俺の娘だ。俺達の家族だ｣
｢っ…｣
｢愛娘の願いを断る父親がどこにいる？｣
｢シャンクスっ…！！！｣
シャンクスの返事を聞いたウタは、一筋の涙を流しながらシャンクスの胸に飛び込んだ。シャンクスはそれを受け止め、そして今度は何があっても手離さないと…強く、優しく抱きしめた。
｢…良かったね、ウタ｣
｢うん…！Aもありがとう！！｣
お幸せに。
今度はもう、離れ離れにならないようにね。
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マシロ＿mashiro(プロフ) - 翡翠さん» コメントありがとうございます！やっぱり仲違いしたままは後味が悪いですもんね。最後までご愛読ありがとうございました(*´▽｀*) (5月8日 7時) (
レス) id: 664df39994 (このIDを非表示/違反報告)
翡翠(プロフ) - コメント失礼します！ 一気読みしてしまいました。最終的にそれぞれの、気持ちを話し合って和解できて良かったなって思いました。とても、面白かったです！！ (5月7日 23時) (レス) @page50 id: 18462604da (このIDを非表示/違反報告)
マシロ＿mashiro(プロフ) - 文ストオタクの一般人さん» 過保護になりすぎないように執筆していたはずなのにいつの間にか…妄想って怖いですね笑、どんどん拡がっちゃいます。ご愛読ありがとうございました！ (2023年3月14日 16時) (レス) id: 664df39994 (このIDを非表示/違反報告)
文ストオタクの一般人 - 皆過保護だけどマルコがｗｗめっちゃ良かった！、、、です！ (2023年3月14日 8時) (レス) @page47 id: 14fd5e9416 (このIDを非表示/違反報告)
マシロ＿mashiro(プロフ) - 桔梗さん» そう言っていただけると執筆したかいがありました！最後までお付き合い頂きありがとうございます！！ (2023年2月10日 18時) (レス) id: 664df39994 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：マシロ＿mashiro | 作者ホームページ：http:
作成日時：2023年1月7日 15時
