【第五人格】【鬼滅の刃】電車に乗っただけなのに

七話 ページ9

自分達はこれからどうすれば良いのだ、と彼ら…サバイバー四人は頭を抱えた。それも当然だろう、目の前には非現実的な光景が広がっていたのだから


｢れ…んごく、さん｣


先程車掌に刺されたことによりお腹を抑えて倒れている炭治郎。杏寿郎の指示により動くことが出来ない伊之助
そして先程から死闘を繰り広げている杏寿郎と上弦の鬼 の中の参 猗窩座と炎柱 杏寿郎

いくら自分達が過酷なゲームに耐えてきたと言ってもここは荘園ではない。怪我をすれば簡単には治らず死んでしまえばそれで終わり。痛みもそのまま感じてしまう
これらのことからサバイバー達はあの中に飛び込むことも、サポートすることさえも躊躇っていた


(どうする…私の予知が正しければあの男性…煉獄さんは死んでしまう。それだけは避けないといけない)


天眼というありとあらゆるものを視ることが出来る特殊な眼を持ち、そして杏寿郎の死を視てしまったイライはどうすれば彼を救えるか必死に考えていた

しかし自分達には攻撃手段がない。唯一の対抗手段である太陽もまだまだ昇りそうになく、考え無しに飛び込めば邪魔になるのは目に見えている。


(グルカナイフ…いやダメだ、これじゃアイツらには効かないって炭治郎が言ってただろ。…ん？あれは…)


刹那、イライの横を何者かが通り抜けた。肘当てを使ったナワーブだ。ナワーブはすぐ近くに刺さっていた炭治郎の日輪刀を発見し、気づかれないように瞬時に回収した


｢ナワーブ、それは…｣

｢多分日輪刀ってやつだろ。これなら攻撃出来る｣


ナワーブは刀を鞘から抜くと軽く振ってみた。すると周りの草木がスパンと斬れハラハラと地面に落ちて行く
ナワーブは元傭兵で銃やナイフを武器として扱っていた。よって形状は多少異なるが刀も素人にしては扱える方だった

そんなナワーブの様子を見たフィオナは、まさか加勢しに行くつもりでは無いのか、と察し慌てて止めに入る


｢ナワーブ、何を考えている。今すぐその刀を捨てるんだ、無駄死にするだけだぞ｣


日本と関わったことがない自分達が刀を扱えるわけが無い。使ったとしても素人であり、荘園の加護によって多少は補えても限界があった。そして杏寿郎は素人でも分かるほどの圧倒的な実力を持っており、そんな杏寿郎でさえも苦戦している相手に適うわけが無いとフィオナは主張した

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