【第五人格】【鬼滅の刃】電車に乗っただけなのに

一話 ページ2

どうしてこんなことになってしまったのか
頭を抱えながら周りの状況を確認する

俺は普通の試合をしていたはずだった
メンバーは俺…傭兵・探鉱者・占い師・祭司
ハンターは芸者で永眠町での試合だった

その試合では相手の気まぐれでいわゆる優鬼をしてもらい、永眠町特有のギミックの1つである電車に全員で乗り込んだ。そう、たったそれだけ


｢マジでここどこだよ…｣


電車に乗っている時、突然睡魔に襲われて眠ってしまい目を覚ませば知らねぇ電車？に乗っていて、明らかに荘園では無い

不幸中の幸いかイライ達三人とはすぐに合流することが出来たため、こうして大人しく座っている
一方ハンターの美智子とは出会えず、美智子もここにいるのかそれとも永眠町にいるのかは分からない


｢ねぇ、ちょっとあの人何…？｣


俺の腕をツンツンとつつきながらもう片方の手で一人の人物を指さすノートン
なんだと思いながら視線を向けると、明らかに異様な男が弁当を食っていた


｢うまい…うまい…うまい…うまいっ！！｣


顔立ちからしてアジア系だろうか…だが髪色はよく見られる黒や茶色ではなく金髪、しかも毛先は焔色に染まっていて一言で表すなら ｢炎｣ を連想させられた

俺は傭兵という職業をやっている中で様々な人と過ごしてきた。だからこそ言える、あれは関わったらめんどくさいタイプだと


｢無視が一番だろ。それよりもどうやって永眠町に戻るかを考えねぇと｣

｢でも僕達は電車に乗っただけだよ？原因不明の現象なんだから考えるだけ無駄でしょ｣


確かにノートンの言うことも一理ある
実際、荘園では度々説明不可能な現象があるが、それにすっかり慣れている俺達は｢まぁ、荘園なら何が起こっても不思議じゃないし…｣という反応しかしない


｢永眠町(向こう)に誰か一人でもいれば長距離ワープを繋げれたんだが…｣

｢全員ここにいるからな。残念ながら私のワープは役に立ちそうにない｣


お手上げだ、とフィオナは手を上げた
…まぁ、せっかく異国の地に来たんだ。少しぐらい楽しんで帰ってもバチは当たらないか


｢…｣

｢ところでイライはさっきからなんで黙ってるの？｣


言われてみればイライはずっと黙り込んだまま何も話していない。具合でも悪いのかと心配すると、イライは俯いていた顔を上げて言った


｢残念ながら……観光は出来そうにないね｣

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