四十八話 ページ50
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｢二人共、一旦落ち着こう。憶測だけで決めつけるのは良くないよ｣
まずするべきなのはあの二人…特にノートンを落ち着かせること。今のノートンは今にも手を出しそうでさっきからヒヤヒヤしていた
ノートンは怒りの矛先をこちらに向けたのか、私の方をジロっと睨んでゆっくりと近づいてくる
｢へぇ…それじゃあイライはこの状況をどう説明するの？｣
｢憶測は良くないとさっき｣
｢いいから｣
"早く言え" というオーラを向けられる
正直この状況は私にもよく分かっていない
だからこそ、今こそ天眼が必要な訳だが…都合よく天眼が発動する訳もなく、仕方なく今ある情報から仮説を立てる
｢今有り得る可能性は大きく分けて二つ。
一つ目は、君の言う通りソフィアさんがヘレナをはめた可能性。ヘレナを転ばせたり押したりして傷つけ、その際にたまたま棚が倒れてきた…という事だね｣
ノートンは少し頭が冷えたのか、大人しく私の仮説を黙って聞いていた
エマは何も口を出さず、この状況をナワーブと一緒に見守っている
｢二つ目は、ただの事故の可能性だよ。
棚がたまたま倒れてきて、それに気づいたソフィアさんかヘレナを突き飛ばし、彼女はそのまま大量の本の下敷きになってしまった…という事だよ｣
今の彼女のことを考えると、確実に後者だろう
Aと会話をしたのはほんの僅かだけれどそう信じたい
すると、今まで黙っていたナワーブが突然ヘレナをお姫様だっこし、静かに口を開いた
｢お前らの仮説に俺は興味ねぇ。ヘレナはエミリーの所に運ぶ。後はお前らが好きにしろ｣
それだけ言うと、ナワーブはヘレナを抱き抱えたまま早歩きでその場を去ってしまった
取り残された私達三人は気まずくなり、私とエマでソフィ…Aを私の部屋まで運ぶことにした
エミリーの所でも良かったけど、荘園(サバイバーから)の嫌われ者であるソフィアさんを治療してくれるとは思えず、仕方なくこちらで看病をすることに決めた
ヘレナは足を軽く捻ったぐらいで済んだが、しばらくは試合に出れないらしい
忙しいのはこれからだ。彼女が悪役にならないように、これから私が上手く立ち回ってあげないといけない
｢はぁ…骨が折れる仕事だよ｣
ため息をつく私を慰めるかのように相棒がすり寄り、頬を擦り付けてくれた
(昨日の謎の女は…アイツだったんだ。でもどういうことだ？俺の中のアイツと食い違っている)
｢くそっ、わけ分かんねぇ｣
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いちゅご - うっわぁー、今作もなかなか素っ晴らしい作品ですことぉ、いやー頑張って下さい！応援しますね！ (2021年12月8日 6時) (
レス) @page37 id: 64d6b8d47d (このIDを非表示/違反報告)
ハル - 面白いです！前作から来ました！今作も更新頑張ってください！応援してます！ (2021年12月7日 19時) (レス) @page36 id: f8a065d408 (このIDを非表示/違反報告)
水１０００ - 新作おめでとうございます。前作と対照的なんですね。とても素敵です！ というか、好きです。更新は無理せずにのんびり頑張ってくださいね。 (2021年12月4日 13時) (レス) id: 7eeeabd9b8 (このIDを非表示/違反報告)
シロツメココロ - 大変遅くなりましたが、新作おめでとうございます！ ストーリーがとても素敵で引き込まれるような…面白い作品です。更新頑張ってください。私も学生なので、無理にとは言えませんが (2021年12月4日 12時) (レス) @page21 id: 17dcd8da60 (このIDを非表示/違反報告)
焙じ茶 - とってもとっても好きです、、！更新楽しみに待ってます、頑張ってください！ (2021年11月29日 17時) (レス) @page24 id: 0167f82c96 (このIDを非表示/違反報告)
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