【d!】いのち短し恋せよ少女【sha】【完結】 (ページ8)

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「...じゃあ、今まで出来なかったこと、したかったこと、全部せなあかんな！」

話し終えた彼女を見ながら、そう口に出す。

目をまん丸にしてこっちを見る姿がなんか小動物みたいで面白い。

「そうやねぇ、なんかお手伝いできることあったら手伝わせてな」

エミさんも微笑みながら俺に続けてそう言う。

『あの、えっと、ありがとうございます...！』

「せや、3つって言っとったからまだふたつあるんやろ？んで、もう少しで大学夏休みやろ？残りの２つ夏休みにやったろうや！」

『いいんですか！？せっかくの夏休み、私なんかに時間割いて貰うなんて、』

「なんか、何て言わへんの！友達なんやろ？」

『...！っ、はいっ！』

元気のいい返事に、俺は満足して頷いた。

「で、もう２つって何がしたいん？」

そうと決まれば、何がしたいのか教えてもらわねばならない。

『えっと、あの、笑わないで聞いてくれますか、、？』

「もちろんや」

俺の返事を聞いて少し恥ずかしそうにしながら口を開く

『遊園地とか、動物園とか、どこでもいいんですけど1日かけて友達と遊びに出かけたいんです。』

『友達と朝早くから出かけて、日が沈むまで目一杯遊ぶなんて、普通の子からしたら当たり前かもしれないけど体のこともあってできなくて。』

『えっと、おかしいですよね...』

困ったような顔で眉を下げながら苦笑するA。

「何もおかしいことないやろ！」

Aが言うように、今まで病院にいる時間がほとんどだったんだから、まともに遊んだことはなさそうだ。そんなら遊び方俺が教えたるやん。

「よっしゃ、じゃあ夏休みの予定とかなんか色々出たら教えてや。それからいつにするか決めよ」

そこからどんなふうに遊びたいか計画を練り始める俺らを、エミさんはニコニコしながら見ていた。