【d!】いのち短し恋せよ少女【sha】【完結】 (ページ15)

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えー、今2人がこの動画を見てくれている頃には、私はもう、この世にはいません。

...なんて、こんなありきたりな小説とかドラマみたいなセリフを自分が使うことになるなんて、思ってなかったなぁ。笑

いつの日だったか、エミさんが質問してくれた事がありました。
「もし地球最後の日が来たとしたら、誰と何をして過ごしたいか」そして「自分が死ぬ前にやりたい事は何か」
その時に、わたしは3つやりたい事があるんだと2人に話したと思います。

一つ目はその時にも話した通り、お友達を作る事。あの時勇気を出して話しかけたおかげでシャオさんと、そしてエミさんとも仲良くなる事ができて、私はとっても嬉しかったです。

二つ目もシャオさんが叶えてくれました。一緒に出かけたあの日は、わたしの人生の中で間違いなく1番幸せな1日でした。
初めてのものが沢山で、それを経験させてくれたシャオさんには感謝しかありません。出来る事なら、ちゃんともう一度、直接お礼を言いたかったな。

三つ目は、ここでは内緒。笑

でも、三つ目も実は叶えてもらいました。
ほんとに、幸せだった。

あの時、エミさんにあの質問をされてドキッとした自分がいました。見透かされてしまった様な気がして、バレてしまったのかな、なんて思って...

本当は、話すつもりもなかったけれど、でもシャオさん達には言いたいなって。聞いても、きっと受け入れてくれるって思ったから。言うつもりのなかった入院していた話なんかを、あの時にしました。ただ、ちょっとだけ隠し事をして。

その隠し事の結果、きっと今2人を悲しませてしまっていると思います。ごめんね。

あの時わたしは、もう病気は完治していて今は元気だと2人に伝えたと思います。...もう分かってると思うけど、嘘ついちゃったんだ。

......実は、わたしの病気はもう完治することのないものでした。
その上、わたしは自分の寿命も病院の先生から聞いていたの。

「20歳まで生きられるか分かりません」

そう言われた時は、なんだか現実味がなくて、ほんとに自分の事なのかななんて思っちゃった。

でも、だんだん受け入れられる様になって。
なら、死ぬまでやりたかった事色々やって、経験してから終わりを迎えたいなって思って。

それでわがまま言って退院もさせてもらって、一人暮らしするのも許してもらって、そして、あの日シャオさんに声をかけたの。