虹に溺れてる【ＷＥＳＴ】 (ページ21)

今日:13 hit、昨日:1 hit、合計:21,826 hit

#2 ・ページ21

「ちょっと、ともどうしたの？」

いつもとは違う智洋にAは動揺した。

今まではこんなこと全くと言っていいほどなかったのだから、驚くのも無理はない。

緑「Aは俺だけのものだよね？」

ベッドに押し倒したままそう問うた智洋の瞳は潤んでいた。

「それ以外何があるの？」

智洋を安心させようと言葉を述べるけど

残念ながらAには心当たりがあった。

✽+†+✽――✽+†+✽――✽+†+✽――

紫「なぁ、今日は旦那になんて嘘ついてきた？」

午後10時過ぎ。とある部屋に男女が入ってきた。

男の名は濵田崇裕。

優しそうな姿とは裏腹に悪魔のような性格の彼は

3ヶ月前、街でたまたま見かけたAを無理やり自分に依存させた。

旦那がいる相手と浮気することはスリリングで彼にとってとても刺激的だったし

最も、Aに一目惚れしたのが1番の理由であった

どうしても手に入れたい、そんな衝動に駆られた濵田は

優しい人を装い

無理矢理Aに酒を飲ませ

体ごと依存させた

その快感から抜けられなくなったのは

今濵田と入ってきた女_____神山 Aだった。

彼女は智洋の過去を知っていた

前の彼女を溺愛しすぎるあまり

束縛し

ずっとずっと家の中で監禁した。

そうしてついに

彼女を殺してしまった。

前の彼女の親友だったAは

自分の人生をかけてでも智洋に復讐しようと

智洋に近づき、たった3ヶ月で浮気を行おうとした。

しかし

智洋は一向にAを狂わそうとしない

むしろ優しかったし

束縛など無縁な様子だった

そんな彼に騙されて

_______恋に堕ちてしまった

濵田を拒むこともできた。

そうしたら大好きな智洋とずっと一緒にいられるのだから。

しかし、拒めなかった。

智洋とは違う、無理矢理濵田と重なったあの夜の快楽に溺れてしまったのだ。

罪だらけの2人は今日もベッドに進む

「今日は飲み会って言ってきたよ。先に寝てるはずだし、今日は遅くなっても大丈夫だと思う」

紫「そっか。じゃあAはどうしてほしい？」

「...旦那のことなんか、忘れさせて。」

「私を、めちゃくちゃにして？？」

そう言うと濵田は満足気に微笑んだかと思うと

A深い口ずけを落とした。

_____長い長い夜はここからだ。

.Next