1話 ページ3
はぁ、なんでこんなにも神様は不公平なんだ。
淡い月が姿を見せる夜に、俺は廊下を歩きながらそう思った。
我々国の軍に入れたのはいいものの、俺、Aは、体術ができるわけでもなければ、武器を上手く扱えるわけでもない。
だから、まともに扱えるのはこの針しかない。
しかも、この世界には魔法というものがあるのだが、魔法を使うために一番重要なMPが...
俺は15しかないのだ。
軍の一番弱い奴でもMPは30ある。
しかし俺は、MPが少なすぎるため、1日で、弱い魔法を5回しか出すことができない。
俺は、MPをできるだけ消費しないように、針を使って戦うと宣言したが、誰もがそれを否定する。
いつ肯定されるのだろうか。
そんな考え事をしながら歩いていたのが悪かったのか、俺は段差があることに気がつかなかった。そして、見事に俺は転んでしまった。
それだけだったら良かったのだが、俺は、大事な書類を運んでいるところだった。
この書類を抱えて転んでなんてしたら、粛清だけでは済まないだろう。
どうしよう。
このままでは俺の平和な雑魚ライフが終わってしまう！
そう考えている間も、時間は残酷に進んでいる
ん？進んでいる...？
え、時間が止まってる！？
粛清以上の処罰を覚悟していたのだが、どうやら時間が止まっているようだ。
なんでこんなに冷静なんだって？魔法もありな世界だからさ。
俺は、周りから見ればとんでもない姿勢で浮いているように見えるだろう。
まぁ、見ることができればだけどな
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作者名：ベルドロップ わたろ x他1人 | 作者ホームページ：なし
作成日時：2019年1月8日 21時
