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_百六十六訓 ページ23

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朝から元気盛んな団長の胃袋と食欲に感心しながら時刻は十時。
副団長の部屋にて今日の行き先を決めていた最中だ。


「正直私はどこでもいい」
「雑だなぁ。案内してよ地元民」
「私は知名度高いから顔だしNGなんだ」
「ヤンキーしてたんだろ」
「副団長じゃないからそれは無い」


私が若い頃ヤンキー?違わないこともなくはないけど……りただ建物破壊が激しい女って有名なだけであって。
まあそんなことを説明しても自分に刺さるだけのこと。結局、今日の行先は昨日行った商店街のもう一つ奥の通りに行くことに決まった。

__…変わらぬ白い中華服に灰色のマント。一見怪しい格好に見えるが仕方がない。包帯ぐるぐるのミイラマンになるぐらいならマシだ。


「と、こんな所来ても団長は食べ歩きだろ?目的は)
「それ以外に楽しめるものあるの?」
「あー…、ないな」


だろ?なら楽しまなきゃ。なんて、名物のお菓子を口にほおりこむ。
…やっぱりこの星じゃなくても観光出来たはずでは……。


「………あッ」


その時思い出した。観光出来るとっておきの場所。一つあった。
団長にそのことを言えばどんな場所なのかと聞かれる。


「湖があって、最近じゃ少なくなったが華がたくさん咲いている所」
「へぇー」
「お前は興味ないだろうが、きっと見たら驚くと思うぞ」


今は湖も汚れてしまったし、華も少なくなった。でも、それでもまだ生きている。
横を見ると変わらずお菓子を食べている団長。見ればきっと分かるだろう。私がこれだけ褒める場所なんだ。綺麗な場所であるのは確実。

………ダメだ。団長の驚く顔を考えたらにやけてしまう。保て、シリアスが似合う大人な女性の無表情を保つんだ。A。


「__…おいそこの女」


頬を抓っている時。低めの男の声だ。その声と共に、左肩に手が乗った。…気づかなかった。完全に緩みきっていた。
団長を後ろに番傘を構えて男を見れば、その男の顔に見覚えがある。


「…お前ッ……」
「やっぱりてめぇか。やっと見つけた」


団長はキョトンと首を傾げている。それに釣られて動く頭の触覚。
……なんで、こんな時に。

ギリッと歯を食いしばるしか、私には出来なかった。

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yuuna1202(プロフ) - 本当ですか!嬉しいです!! (2020年12月8日 11時) (レス) id: 1a3b3ba982 (このIDを非表示/違反報告)
yuuna1202(プロフ) - 私この小説を応援してます!補佐さんが呪術廻戦に転生するのも見てみたいなと思います!? (2020年12月7日 19時) (レス) id: 1a3b3ba982 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:なな | 作成日時:2020年7月17日 23時

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