_百五十九訓 ページ16
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Aが帰って来て数日たったある日のこと。朝から珍しく会議があり、一部の団員が会議室へと集まる。
その時Aは初めて宇宙海賊小春が今日ここに来ることを知った。
「団長はッ……、また勝手に……」
「俺は一様止めましたよ」
「止めるなら全力で止めろ」
「我ながら頑張ったんですが」
深いため息を吐き出すAに彼はそんなに嫌ですか?と首を傾げた。
Aがその問いに答えることはなく、始まった話し合い。今回は神威が前に出て今日の流れを説明していた。
まず一つ目は、団員全員の血液を摂取するとの事。やるのはアキなので、そこについては疑うことは特になく、Aは黙って机に肘をつき退屈そうに話を聞いていた。
***
「チクッとしますよー」
「子供じゃないんだからそんなこと言うな」
冗談ですってと話す彼ら二人に、無言の圧を降り注げる神威。アキはそんな神威に気づいてか冷や汗をタラタラと流しそそくさと作業に取り掛かる。
その時、コンコンと壁を叩く音が響く。音の発信源を見ればニコニコと笑みを浮かべる男が立っていた。
「こんにちは、団長さん」
笑を浮かべていた目が開けば、いつも以上に冷たく殺気立つ彼の瞳。その先にはキラキラと輝く金色が目に映っていた。
一方、女のベニトアイトの瞳にも映り込む男の姿。
神威はその様子を見逃すことはなかったが、いつもと同様に話を進める。
横目で見ていたAを見ても、彼女が何を考えているかなんて分からなかった。
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yuuna1202(プロフ) - 本当ですか!嬉しいです!! (2020年12月8日 11時) (レス) id: 1a3b3ba982 (このIDを非表示/違反報告)
yuuna1202(プロフ) - 私この小説を応援してます!補佐さんが呪術廻戦に転生するのも見てみたいなと思います!? (2020年12月7日 19時) (レス) id: 1a3b3ba982 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なな | 作成日時:2020年7月17日 23時