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_二十三訓 ページ24

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「Aちゃーん!」
「寄るな触るな近づくな」


あれから数日後。すっかり粉々になっていた坂本の小型艦は治った。しかも前より少し高性能な形で。
そんな第七師団の者に対しAは優しいと思ってたり、なかったり。


「服持った?」
「うん……」
「番傘持った?」
「う、うん……」
「マントは__」
「お姉さん、この会話三回目です」


Aの言葉を遮って蓮華が言う。日頃からガサツで適当な生活を送っているのに面倒みは良さそうだ。
お姉さんとAの中華服の裾を引っ張って照れくさそうに蓮華は口ごもった。


「…ありがとうございました。あたしなんかに…、ここまで優しくしてくれて」
「……白魔は普通と違って倍生きるが、今の時代その分人より多くの経験をして多くの人を亡くす。そんな生き物だ」


しゃがんで蓮華の背丈に合わせる。Aのベニトアイトの瞳が真っ直ぐと少女の目に映される。
そして、小さな白い手が蓮華の頭をそっと撫でた時蓮華は自分と同じものを感じて思わずAに聞いた。


「お姉さんも、独り……?」
「…そうだな。ここに来るまでは独りだった」


でもな、と言葉を続けて蓮華を抱きしめる。


「とある人が、私をここから連れ出してくれた」


そう耳元で聞こえた。お互いの身体を離して向かい合うと、頬を染めてとても幸せそうに微笑んだA顔を見て蓮華も釣られて笑顔になった。


「辰馬に何かされたら私にいち早く伝えろよ」
「は、はい、平気だと思いますけど、たぶん…」
「酷いきに!」


バイバイとAに手を振る蓮華のと坂本に彼女も振り返した。

と、そんなことで蓮華ちゃん篇これにて終了です。

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設定タグ:銀魂 , 第七師団 , 鬼兵隊   
作品ジャンル:アニメ
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水渚桃華 - 七瀬未来さんへ まだ少ししか読んでないですがこの作品面白いです。更新待ってます。 (2020年2月20日 17時) (レス) id: 3a85905bbd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:なな | 作成日時:2020年2月18日 19時

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