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_十五訓 ページ16

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「お前が見知らぬガキを連れてる理由。他にあるんじゃ?」


話を逸らすように高杉がAに問う。Aの目が一瞬揺らいだのを高杉は見逃さなかった。


「昔、私に妹がいること話しただろう?」
「あァ」
「何となく、あの子に似ていた気がして」


俯く彼女を見て、高杉は昔見せられた写真のことを思い出した。

朧気な記憶だが、確かに顔立ちは似ていない美人な姉妹だったはず。一度も会ったことはないが、Aの話を聞く限り仲のいい姉妹であることは明白だった。


「十年前に結婚したとかどうとか。まァ、俺がそんなの知る必要はねぇがな」
「……そうね」


そんな二人っきりの部屋に何処からかやってきた三人の影。その中にいるパッションピンクの短い丈の着物を着た女が銃口を向ける。


「お前!第七師団の……!」
「…ども〜お久しぶりです鬼兵隊のみなさん」
「晋助様と何してたんスか!!」


にっこりと笑みを浮かべて何もしてないとでも訴えるように両手を上げ降参ポーズをした。


「まあまあそんな慌てないで〜。何って……ナニ?」
「おのれ尻軽女ァァア!」
「じょーだんじょーだん」
「黙れ!第七師団幹部という立場を使って晋助様に擦り寄ろうって魂胆っスね!」


ギャーギャーと騒ぐ来島。そんな彼女を見て面白そうにAは口元を緩めた。


「見ない間に鬼兵隊は騒がしくなったな。イメチェンのつもりか?」
「お前も他人への態度がガラリと変わったじゃねーか。キャラ変えでもしたか」
「ふッ…そういうことにするか」


キレるまた子を放っておいてAは帰ろうと身支度を始めた。
入口に立つ三人の間を抜けてAは後ろ向きにヒラヒラと手を振り、第七師団へと帰っていった。

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設定タグ:銀魂 , 第七師団 , 鬼兵隊   
作品ジャンル:アニメ
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水渚桃華 - 七瀬未来さんへ まだ少ししか読んでないですがこの作品面白いです。更新待ってます。 (2020年2月20日 17時) (レス) id: 3a85905bbd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:なな | 作成日時:2020年2月18日 19時

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