フロイドくんは小鮫ちゃんを構いたい (ページ26)

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布団に入っても寝れない

月の光の入らない暗い部屋

海出身なら慣れているのだろうが、どうやら陽の光と月の光は俺には必要らしい

フロイドを起こさないよう布団から抜け出し外へ向かう。寮を出て薄暗い外を歩く。
風が心地よい。というより肌寒い。

寝れない日はこうやって外へ出る。
去年は校舎近くにあるオンボロ寮付近へ行っていたが、今年は人が入ったので行けないのかな。

サムさんの所の自販機でお菓子でも買って帰るか。
そう思い歩く。

もう少しでマジフト大会が開かれる。
オクタヴィネルに似つかわしくなくマジフトが好きな俺にとってなぜこの寮なのかと自問自答する時期だ。
サバナクローやディアソムニアだったらもっと楽しめたと思うのに。

何度か先輩方に転寮しないかと誘われたが、なんだかんだ言ってこの寮が好きだからと断っていた。

この判断は間違っていないと分かっていても、物足りなさから後悔に似た感情も湧き上がってくる。

A。来ていたのか。

ふと声が降ってきた

｢マレウス先輩。お久しぶりですね。｣

マレウス｢最近は忙しかったのか？｣

あー、確かに最近はここにも来ていなかったか。
もしかして会えなくて寂しかったよ。なんて遠回しに言っているのだろうか。

自惚れるなって怒られるな。

｢色々とありましてね。｣

マレウス｢そうか。｣

夜風に吹かれてなびく髪が月明かりによって照らされる

あー顔がいい

良く会うものの毎度毎度そこまで話は続かない
軽く会話をしてお互いに寮へ帰るだけ

｢じゃあ帰りますね。
またどこかで。｣

そう言うと

マレウス｢そうだな。｣

とだけいい消える

瞬間移動魔法使えたら便利なんだよな
使いたい
よし習得しよう

そんなこんなで身につけた瞬間移動魔法

まだ大した距離は飛べないがここから寮に帰るぐらいはできるようになった

帰りますか