素直になれないヤクザは素直になれない私に恋した。【碧棺左馬刻】 (ページ11)

今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:8,822 hit

09.酔いページ11

『ただいま～』

時刻はよる10時

真っ暗になった部屋で
ベランダに左馬刻がいた。

『左馬刻？飲んでるの？』

左｢…おう。｣

キッチンを見ると
本格的なシェーカーと空き瓶

自分で作ったんだな…

『酔ってるの？』

左｢…そうかもしんねぇな｣

『こんな素直とか絶対酔ってるね』

左｢馬鹿言え。俺様はいつも心のままに生きてる。｣

『はいはい、そーですね。

1口頂戴よ』

左｢お前みてぇなお子ちゃまはこんなん飲めねーよ｣

ニヤリと笑って
グラスを傾ける左馬刻

凄い様になってるのが癪だけど

『左馬刻が飲むなんて珍しいね』

左｢…ちょっと昔のこと思い出しちまったからな。｣

『昔のことって？？』

左｢ぜってぇ言わねぇ｣

『そういう所が素直じゃねーんだよ、やーい！！』

左｢あぁ？！俺様が素直じゃ無い訳ねぇだろ！！｣

『聞かれても答えてくれないくせに！！』

左｢あぁ？！うるせぇ言ってやんよ！！！｣

『はい、キタコレ～w』

左｢ぜっってぇ言わねぇ！！！｣

『うるせぇ言ってやんよだっけぇぇ？？』

いや、ちょろい。
ヤのつく仕事なのにちょろい。

大丈夫か、ちょろいぞ。

左｢んなん、昔の話だし忘れた。｣

『はぁぁぁ、男なんだったらちゃんと言いなさいよ！！！』

左｢昔の…お前に惚れてた時の話だよ｣

『ごめん、そんな嘘は言わない方がよかったかもしれない』