食事＊４９＊ ページ49
「だから彼らを始末してもいいと？乱、それは本気で言っているのか？」
「っ････！」
「いいかい？彼らは刀。されど私たちと同じ人の身を持った、命を宿した者なんだ。彼らだって生きる権利はある。命を尊重するべきなんだよ」
「･･････」
「私の弟なら、それくらい分かってほしかったよ。まだ間に合う。今すぐにでもそんな馬鹿げたことはやめて＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿」
「それこそ本気で言っているのか？一期一振」
膝丸が、不思議そうに瞬きをくり返す髭切と共にこちらを見ている。
「････一期、それくらいにしてやってくれ。君は相手の様子を見てきちんと判断できるだろう？」
一期は鶯丸の言葉に、思わず固まった。
乱の顔を見てやっと我に返る。
乱は、鶯丸に頭を撫でられながら場を少し離れた。
目から涙を弟の姿を見て、ズキリと胸が痛んだ。
「(しまった････！完全に冷静さを失っていた･･･！！)」
「一期、そう乱を責めるでない」
「っ、三日月殿････！」
「本当に大事な弟だというなら、その意見を全否定するのではなく、聞くだけでもしてやるのが兄としての務めではないのか？････いや、そんなことはどうでもよいな」
口元を押さえながら、クスクスと三日月が笑う。
「生きる権利はある？命を尊重するべき？一体どの口が言っている。お前さんこそ、あやつらを始末したがっていただろう？」
「確かにそうでした。弟達に悪影響だからと･･･しかし、今の主と居て考え直したのです。自分のしようとしていることは果たして正しいのか、と」
「正しいのではないか？悪を斬るは正義。俺の計画に賛同している者がこれだけいるのだ。何も間違ってはいないと思うが･････」
「五虎退に言われました。「あの人達は本当は良い人のはずです」と。私はその言葉を信じます」
「それは五虎退だけの意見だ。俺達は違うぞ？」
「彼らとて生きています！鶴丸殿も、大倶利伽羅殿も、審神者を食べたくて食べているわけではないのです！！彼らは･･･救われるべき存在なのですよ！？」
“私達は反対などしません。主殿の好きなようにして下さい。そして...彼らを、
どうか救ってください”
「それが出来る主が現れたのです･･･！まだ、まだ猶予は！！」
「一期、もう遅い」
全てが遅かったのだ。
三日月の言葉が、ずっしりと一期にのしかかった。
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みかづち(プロフ) - 雨蛙さん» ありがとうございます！更新頑張っていきます！！ (2019年6月1日 21時) (
レス) id: 69b5dcb367 (このIDを非表示/違反報告)
雨蛙 - 本当におもしろいです!久しぶりにこういう話を読んだので続きが気になります(///∇///)更新頑張ってください!! (2019年5月19日 18時) (レス) id: 43a251e5e3 (このIDを非表示/違反報告)
みかづち(プロフ) - 緑@最推し信濃さん» ありがとうございます！更新頑張ります！！(｀･ω･´)ゞ (2019年5月4日 11時) (レス) id: 69b5dcb367 (このIDを非表示/違反報告)
緑@最推し信濃 - めっっっっちゃ、面白いです！！！更新頑張って下さい！応援してます(^o^) (2019年5月4日 8時) (レス) id: a246b0d986 (このIDを非表示/違反報告)
みかづち(プロフ) - みるくてぃ@毒占欲の人さん» そう言っていただきとても嬉しいです！！もう一つの方も頑張って更新します！！！ (2019年1月12日 18時) (レス) id: 69b5dcb367 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みかづち
| 作成日時：2018年12月20日 21時
