食事*23* ページ23
「チッ…馴れ合わないと言ったばかりたぞ….」
『す、すみません……』
何故こんな状況になったのか。原因となった奴を恨みながら審神者と少し距離を取る。
「効率いいし手分けして作ろうぜ!!」という貞の(強引な)希望により
何故か俺と審神者というペアにされてしまった。
何でよりによってこいつなのだろうか。
まぁ…文句を言っていても料理は出来上がらない。そう思い包丁を手にする。
黙々と調理していると、隣から審神者が遠慮気味に口を開いた。
『あ、あの!大倶俐伽羅さんの好きなものって何ですか?』
「答える義理はないな」
『うっ…で、でも私、知りたいんです。貴方のこと』
「……はぁ.…拷問か。大体、何であんたは俺達のことをそんなに知りたがる?何の意味があるんだ」
『何って…もっと大倶俐伽羅さん達のことを知って、理解するんです。貴方達の力になりたいから』
……まだ言ってるのか、こいつは。どうして無駄だということが分からない?
「それは無理な話だ。まともな人間に俺達の気持ちが分かるわけない」
『分かりはしないと思います。でも、いつか…いつかきっと、バグを直したいです。大倶俐伽羅さん達を苦しめるものを取り除きたいんです』
「….そんなもの、誰も望んでない」
『大倶俐伽羅さんや鶴丸さんは…?』
「どうでもいいな。もう慣れたことだ。鶴丸に関しては、あいつはあいつなりにあの体を楽しんでる」
『燭台切さんや太鼓鐘くんは….!?大倶俐伽羅さん達のことを心配して…』
「昔からの馴染みだからな、当然だ。他の刀剣はそんなこと望んじゃいない。むしろ俺達には消えてほしいと思ってる」
そんなわけない。声に出さずとも、審神者の目はそう訴えていた。
「今剣を見たら分かるだろ。…あいつらは、新しい主が来るたびに食われていく様を見て不快に思ってる。….不快にしてるのは俺だ」
『でも言われたわけではないんでしょう?』
「いちいち言ってたらキリがない。……それに、乱には前に言われた」
「いい加減にしてよっ…!あの主さんは……みんなにすっっっごく優しくて…!なのに貴方達のせいで五虎退が閉じ籠っちゃったじゃん……!!もう…出てってよッ!!この本丸から出てって!!!」
「……どう生きようが俺の自由だろう」
もはやそうとしか言えなかったが、その時の乱の憤怒の表情が忘れられない。
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みかづち(プロフ) - 雨蛙さん» ありがとうございます!更新頑張っていきます!! (2019年6月1日 21時) (レス) id: 69b5dcb367 (このIDを非表示/違反報告)
雨蛙 - 本当におもしろいです!久しぶりにこういう話を読んだので続きが気になります(///∇///)更新頑張ってください!! (2019年5月19日 18時) (レス) id: 43a251e5e3 (このIDを非表示/違反報告)
みかづち(プロフ) - 緑@最推し信濃さん» ありがとうございます!更新頑張ります!!(`・ω・´)ゞ (2019年5月4日 11時) (レス) id: 69b5dcb367 (このIDを非表示/違反報告)
緑@最推し信濃 - めっっっっちゃ、面白いです!!!更新頑張って下さい!応援してます(^o^) (2019年5月4日 8時) (レス) id: a246b0d986 (このIDを非表示/違反報告)
みかづち(プロフ) - みるくてぃ@毒占欲の人さん» そう言っていただきとても嬉しいです!!もう一つの方も頑張って更新します!!! (2019年1月12日 18時) (レス) id: 69b5dcb367 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みかづち | 作成日時:2018年12月20日 21時