ねぇ、いいんちょー。【桃】

ねぇ ３２ ページ34

貴方side


お昼ご飯何にしようかな〜



さとみくんもお腹すいてるだろうし、
楽でぱぱっと出来るものがいいな……



貴「よし、チャーハンにしよう」



さ「俺もなんか手伝うよ」



とさとみくんが言ってくれたので、


具材を炒めて貰うことにした。



ベーコン・玉ねぎ・人参をきざんで、レタスをちぎり、それをフライパンに入れた。




するとさとみくんは上手に全体に火が通るようによく混ぜてくれた。

そこにご飯を入れて、塩コショウして、卵を入れて……。



そこに少し醤油を入れるのが私流！


貴「できたっ！」



さ「おぉ〜、うまそう」



サッとお皿に盛り付けて食卓に並べる。



貴・さ「いただきます」



さ「うっわうますぎ。なにこれ」



貴「ふふ、さとみくんが炒めるの上手だったもんね」



さ「いやほとんどいいんちょーがやってたよね？」



貴「私具材切っただけだし…」



さ「なら俺も炒めただけ〜」



貴・さ「ふふっ笑」





こんなに小さなことで笑えることが幸せで仕方ない。


もぐもぐと食べていると、



さ「いいんちょー、ほっぺ大丈夫？」



とすごくしゅんとした心配してる顔で言われた。



貴「まだちょっとヒリヒリするかな。でもすっごく痛いわけじゃないから大丈夫だよ」



さ「そっか…ごめんね、俺守れなくて」


貴「なんでさとみくんが謝るの！？
これは私に非があったんだよ？謝らないで…？」



さ「…次は必ず、守ってみせるから。」




そういい、私の頬をさわりながらとても苦しい、辛い様な顔をしていた。



彼がそんな顔をするものだから、私はただ、黙ることしかできなかった。

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