ちいさなせかい (青黄緑橙) (ページ38)

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波乱の１日も、朝が来ればまた新しくなる

目が覚めた二人は「おはよー」って言い合いながら探り探りお互いを観察しあって…普通に接してええみたいって答えを出す

今日からは新年冬季講習

また長期休暇恒例の朝から晩まで勉強漬けの毎日が始まる

『あけましておめでとう』

先生は、「いよいよ正念場の一年だ」とか「来年の春には皆で笑おう」だとか興奮気味に話しているけれど、頭の中で反芻するのは、昨日寝落ち寸前に亮が言ってた

「いつか、章ちゃんにもわかってもらえる日が来る」

っていう言葉だけ

…ほんまなんやろか

今の亮が考えてる事がわかる日なんて、来るんやろか？

そう思うと、なんだか亮だけが大人になってる気がして。自分だけが子供のままで止まってる気がして…

悔し紛れに、昼間の出来事、、、

大倉に好きですって言われた事を、打ち明けてしまった

言った直後は沈黙が続き、もう眠ったのかな？って少し安堵したんやけど、暫くすると

黄「そう、…なんや」

って、ちいさな声が聞こえてきた

…聞かれてしもた。

当たり前か。

俺が言うてんもん

せやかて、俺ばっかりが振り回されるんしゃくやん？俺だって…俺だって…

緑「やす、」

！

大倉に呼ばれて顔を上げると、先生と目が合う

『聞いてたか？答えてみ？』って

そしたら

前に座ってる亮が振り返って問いの場所を教えてくれたり、横の大倉が公式のページを開いてくれたりするんやけど

俺は

青「…すいません、聞いてませんでした」

って答えた。

…なんだか教室中の目が冷ややかに俺を見ている気がした