11月 キミがつくったワカレミチ ページ14
緑side
「お祝いやし遠慮するな」ってメニューを渡したら、開ける前から「ご飯大と玉子わかめスープ！あ、キムチと豆もやしも欲しい///」て、よっぽどお腹減ってたんやな(苦笑)
後は、普段の焼肉と一緒にならないように。今日という日が思い出に残るように、肉はすっげー分厚いステーキやら、名前に厳選やら特上やら冠が付くものばっかりを選んで。それ以外にもサラダだチヂミだ海鮮だ！って注文してたら、あっという間にテーブルの上が大賑わいになった
「あー、大学合格ってサイコー///」
「焼肉サイコーの間違いちゃうん？」
「へへへ///でも、お祝いしてもらってやっと実感が湧いてきた！」
「ここに来るタクシーの中で爆睡してたし、お腹いっぱいになってきたからやろ。朝なんか憔悴しきってたもんなww」
「だって、合格通知が届いてから…、、ううん、違うな。受験が終わった時からずっと緊張してて、あんまり食欲なかってんもん///」
聞けば月初にこっそり受験してたやす。「なんで教えてくれへんかったん？応援したかったわ」ってグチったら「余計緊張してしまうから敢えてせんかった。ひとりで頑張ってみたかった」て。…そんなん言われたらそれ以上責められへん
「でもなんで、合格通知見るんにあの場所を選んだん？」
「あー、、、色々考えてんけど。合格するんも、お別れするんもあそこやと一番しっくりくるかなって」
「…え？」
お別れ？
「そういう雰囲気にピッタリかなって。けど行ってみてびっくり。秋やもん。桜なんかあるわけないやんな！あはははww」
「ちょ、やす。箸置いて、正座！」
「…正座はずっとしてる///」
「あ///」
小さいからわからんかった(汗)…って、そんな事言うとる場合やないねん！
「いいから、箸置いて！」
「…はい」
何言われるんか想像がつくんやろ。しょんぼりして箸置いたら下向いてダンマリ。
「俺が疑問に思ったんは桜やないってわかってるよな」
「……、、、」コクン
「お別れって、何？どういう事？」
出来るだけ優しい口調でゆっくり聞いてみる。
…ホンマは心臓が早鐘になったみたいにドキ ドキしてて、泣きそうやねんけどな！
そんな俺にとどめを刺すかのように、やすは
「…僕、、、大倉と別れようと思っててん」
て、言った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 317人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：青菜はやと
| 作者ホームページ：
作成日時：2019年10月27日 21時
