11月 その後のキミ ページ13
緑side
自分は何もしてないのに、自分の運命まで変えてしまうような喜び。…こんな気持ちは初めてで。何かに喩えようとして行き着いた答えは「嫁が妊娠した時ってこんなんかな?」
そんなアホな事を考えながら、リビングの日溜りにべったり座りこんであちこちに電話してるやすの後ろ姿をコーヒー飲みながら鑑賞中。
「はい、…はい。本当にお世話になりました。…そんな、…ありがとうございます。…じゃあ、また学校で。…失礼します」
今のは学校の先生かな?
タップして通話を終えると、メモに丸付けて、また電話。
…受験生ってこんなんも大変なんやね(苦笑)
「もしもし、安田です。息子の方です。ご無沙汰してます。
今お時間大丈夫ですか?…あ、そうです。合格しまして…、、
え?でもなんで?…へ?あ、お母さんから?…もう〜//////、
はい。そうなんです…。ありがとうございます///」
今度は真っ赤になりながら通話を終えて、
メモを丸めながらこっちに来た
「連絡終わったん?」
「ううんまだ全部終わってないけど最初に連絡したお母さんが
あっちこっちに電話してるみたいやからもーいいわ///」
「よっぽど嬉しかったんやろ」
「そーかも知らんけど///もうご近所中に知れ渡ってるかも。
…僕明日学校行くん恥ずかしいなー」
「じゃ、サボっちゃう?泊まってく?ww」
「無理やよ!ちゃんと卒業せなあかんねんから」
「そか…寂しいなぁ。帰ってまうんか」
「うん、ごめん…///」
「そしたら、パパッと合格祝いしよか」
「今から?」
「そ。よくよく考えたら朝から何も食べてないし。焼肉なんて、どう?」
「焼肉?!…もしかして、前に連れて行ってくれたお店?」
「あそこがいいん?」
「うん!あそこ行きたい!」
「よし、じゃ〜出掛けるか」
コップを流しに置くのに立ち上がると
「大倉、ダーイスキッ!!ありがとう!」
ちゅ。って
やっとありがとうのキスをしてもらえたww
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作者名:青菜はやと | 作者ホームページ:
作成日時:2019年10月27日 21時