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しばらくしてから、僕の目の前に出て来たんは、
小皿に乗ったビスケットと、
…お椀??
取っ手あらへんし、これどうしたらええん?!
目でおじいさんに訴えると「器は熱ないから両手で持って飲んでみ?」って。何から何まで面倒かけっぱなし(汗)
「いただきます」
ふぅふぅしてから、口をつけてみると、身体に広がる暖かさと、懐かしい味にビックリ!
…コレ、、、この味、知ってる
「あ!」
お母さんの味や!!
小さい時、僕が朝ごはんに出た食パン飲み込むんがヘタクソで「コレに浸して食べ」って作ってくれたカフェオレ…
『お母さんくらい上手に出来てるか?』
「そんな、とんでもない。そら、こっちの方が美味しいですよ!?」
『ほんまかww…昔は「マスター、カフェオレ作るの下手やわ」ってよう怒られたけどな(笑)』
「ええー(汗)」
…そう言えば
「さっき、僕の歳くらいの時って言いませんでしたか?」
『そうや。高校生ん時や。お母さんな、うちでバイトしてたんよ』
「えー?!」
『知らんかったか?』
「はい、初耳です!!…あのお母さんが、喫茶店でバイトやなんて、想像できひん…」
『はははっ、そうか?わりとファンも多くてな、あの子のおかげで繁盛しとったんやで?』
「ええー?!(汗)」
『ほんまほんま。丁度今みたいに”バイト募集”の紙を表に貼り出しててな、すぐに来てくれたんがお母さんで。可愛かったし、愛嬌あったし、即採用や(笑)』
ファン?可愛い?…愛嬌がある?!
「…僕、なんか目が回りそうです(涙)」
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作者名:青菜はやと | 作者ホームページ:
作成日時:2018年9月30日 13時