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『じゃ、同じものを』
「ファジーネーブルのオレンジジュース多目、ですね」
「しょもなっ！！」
「もう！ジャッキー？！」
「そんな軽い酒呑んで、ウサが晴れるかいな！」
『えっ、でも…』
「なんもかんも忘れたいから酔いに来たんやろ？ちょっと待っとけ！」
『は、はい…』
…仕事上がってからの楽しみにしてた俺のアテやけど、分けたろうやないかい
俺はトッポに電話をする
「トッポ？上の冷蔵庫から俺のタッパー持って来い！」
ブツクサ言うてたけど、この際無視！
「辛いもんは？」
『あ、…平気です』
「ほな、ジョニー、俺のボトルで金魚割り作ったって」
「………」
無言のままやけど、手元が動いてるからやってくれんねやろ。
俺は鍋を振って一品目を仕上げる
「お待ちどうさん。アスパラの塩辛炒めや」
俺が配膳するんに合わせて、ジョニーが「お待たせしました」って金魚割りを出す
『なんですか、これ？』
「焼酎に揉んだシソの葉や。で、その浮いてるとんがらしが金魚や」
『へぇ…。焼酎なのにお洒落ですね』
「それ口につけてから、アスパラ食べてみい？」
『…はい。じゃ、いただきます。………あ、//」
「な？合うやろ？」
『はい。それにこれ、とっても呑みやすい』
「そらそうや。うちのバーテンダーの腕はピカイチやから！」
「…ありがとうございます//」
「なんで照れてるねん！ほら、お前も好きなもん飲め！」
「じゃ、ビールもらいます」
「しょーもなっ！」
『ふふふ…』
お、
「ため息止まったか？」
『あ！……本当ですね。止まりましたww』
「ええこっちゃええこっちゃ！ため息ばっかり付いてたら余計に幸せが逃げるで？そんな時はお腹いっぱいメシ食って、強い酒呑むに限る！」
『ふふふ、本当ですね。なんか考えるのがバカバカしくなって来ました』
ジョニーがビールを用意して来たところで、３人で乾杯。そこにトッポが降りて来て「…なんの騒ぎ？」って
「よ、待ってました。これ、とっておき。ホタテの松前漬けや」
『いいですねぇ♪』
「ほら、ジョニー、箸出して。みんなもつまめ！トッポも呑むか？」
「…僕呑まんもん。ちょっとなんなんジョニー、あれ？」
肩をすくめるジョニーは、トッポにジンジャーエールを用意してやり
「なんか、今日だけは居酒屋ジャッキーやねん」
そう言った
end
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作者名：青菜はやと
| 作者ホームページ：
作成日時：2018年10月5日 22時
