生意気系の君は、路地裏で帽子を踏むそうです。【文スト】

#31 ページ31

はっ、ここは…!?



目が覚めると、見覚えのない白い天井が…って事はなく、普通に自宅だった。



「何してたっけ…確か探偵社にはちゃんと行って…」




あっそうだ！太宰珈琲飲んで死んだんだった！


「って事は私は幽霊??未練の強さによってまだふよふよしてる感じ??」





「ンなわけねーだろ。ったく、手前はよ…」

「ですよねぇ…、ん？…おぉ!?」





「あ？」

「ぅ、うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあッ!?」


中原中也だぁぁ!?

ていうか不法侵入だぁぁぁぁッ!!




「『待ちぼうけ』ッ!!」

「起きて早々何だっつーんだよ!!」


椅子に座ってくつろいでらっしゃる中原中也。
明らかにおかしいのに逆ギレされた



「うっせぇ！何でいんの!?死ね死ね!!女の敵がッ!!」


速攻で起きて中原中也を殴る。
異能がある限りは殴り放題！



「……ッ、…ッ、痛ェな!?説明すっから異能解け！」


「嫌だぁーーー！私はマフィアに殺されるんだーーー！」

「だったら手前はもう死んでんだろ！」

「あ、そっか」





そうじゃん。死なないじゃん。解くか。





「はァ、っとに。…手前は探偵社前に倒れてたんだよ」

「ふーん。あれ、何で外に…？出たっけ？」

「いや、人虎のヤローが放り出してた。与謝野がどうたらっつって。」



与謝野先生…、って事は解体関連かな。
ありがとうアツシ。私は君に救われた(*^^*)




「人虎が手前の住所の紙を俺に投げてきて、手前は今ここに寝てた訳だ。分かったか？」


「ふーん。ていうか探偵社に用あったんだ？中原中也。」


「…………ぁ、まァ仕事でな。」






それよりアツシが敵組織に住所売るなんて。
どんだけやばい状態だったんだろー。




「てかもう夜だねぇ。ご飯食べてくー？」

「…作れんのか？」

「失礼だなお前、一人暮らしなんだから当たり前だろ」





と言いつつも得意ではないけどね。

むしろ苦手かもしれない。多分クッソ平凡だと思う。









「つー事で感謝して食えマフィア君」

「何でそう上からなんだよ。俺歳上だぞ？」



つべこべ言うやつにはご飯減量の刑だぞっ
テキトーに和食作ったけど…洋食中毒っぽいマフィアの口に合うもんかな…




「……案外、美味い」

「ほんとに!?つーか案外ってなんだよ!?」




「なんつーか…癒…され、る？」

「癒し？……あぁ、和食だもんね。健康にいいと思うよー」





「そうか」

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