指に触れる愛が、３

４３. 不安なんて、何一つない ページ24

今後のことを決めるための打ち合わせ。勇人も一緒に、事務所へ来た。



白「いやー、この度はおめでとう！」
「ありがとうございます」
白「よし、じゃあ今後の…」
『……ねえ、』
柚「どうしました？」
『…なんか対応早ない？』



シンプルな疑問。もうちょっとゴチャゴチャするかと思ってたけど、なんかもう…段取りでも決めてたかのようなスムーズな対応…不思議だ。



白「だって今年の初めから坂本くんと打ち合わせてたし」
『…えっ！？そんなに前から！？』
「そやで(笑)」
柚「Aさんが知らない間に、坂本さん結構事務所来てましたよ」
『ええ…全然気づかんかった…』
「Aが鈍感で助かったわ(笑)」



まあ確かに事務所からオッケー出ないとプロポーズしないしな…そりゃそうか…



白「よし！じゃあまず…婚姻届は？いつ提出するか決めた？」
「はい、Aの誕生日に」
柚「わぁ、誕生日婚だあ…！」
『えへへ』



わたしの誕生日に籍を入れるのは、勇人がゴリ押しだった。ダブルでお祝いできてええやん！と



佐「ファンのみんなには？」
『提出した後にホームページで…手書きでメッセージ書くから、載せてもらえる？』
佐「いいよ、そうしようか」
白「関係者各位には？」
「球団の方が連名で出そうか、って言ってるんで…そうしようかと」
白「お。じゃあその方向でお願いするよ」


白「仕事は？どうする？」
『妊娠するまでは今まで通り続けるよ』
柚「(ホッ…)」
佐「…妊娠する予定はまだないよな？」
『ないよ(笑)』
「まあまだしばらくは2人で居たいんで、そこは心配しないでください(笑)」



どんどん決まっていく、これからのこと。
何もかもが思い通りにいくわけじゃない。子供を作るのにだって、色んなことが絡んできたりするから、自分達だけじゃ決められない。

だけどこれからの2人で歩む未来に、不安なんて、何一つなくて。



「あ、でも3人くらい欲しいんで、そこはお願いします(笑)」



だってこの人が隣にいれば、何があっても大丈夫って思うから。



白「分かったよ(笑)」
柚「Aさんの母親姿、楽しみだなあ…」
佐「柚木が1番気が早いな」
『まだ結婚もしてないのにね(笑)』
「柚ちゃんのA愛は俺とええ勝負しとるわ(笑)まあ負けへんけど」
柚「(ムカッ)私だって負けませんから！！！」
「やって俺結婚するし(勝ち誇った顔)」
柚「ムキーーッ！！」



…このふたり、いつの間にこんなに仲良くなったの？(笑)

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