・ ページ15
幸せ?の問いかけに可愛く笑って返したA。あーあ…本当に他の人のものになってしまったのか、とそこで実感する。
山「いーなー…」
『?』
Aは知らないだろうけど、本当は好きだったんだよ、ずっと。多分ここにいるA以外のメンバーは気づいてただろうけどさ、いつも笑顔でどこの現場にいても太陽みたいって言われるところとか、よく他人のこと見ててほとんど関わりのないスタッフさんの名前まで覚えてるところとか、見かけや噂で判断しないで絶対真摯に向き合ってくれるところとかさ、あげたらキリがないほどに好きなところ、沢山あったんだよ。
仕事が終わるとAの指に光るモノに、実は気づいてたけど、彼氏から貰ったものだと知るのが怖くて、聞けなかった。
バカだなあ。
絶対俺の方が先に知り合ってて、色んなところ知ってるのに。いつか俺のところに来てくれるんじゃないかって淡い期待を抱いて、余裕ぶっこいて。もっと前から本気で、好きだと伝えるべきだった。
『山P?なんか言った?』
山「いーや、なんも?」
2人で食事行こうと誘っても断られるようになったのは、彼氏さんがいるからなんだろう。誰に対しても誠実なAは、疑われるようなことはしないもんな。
彼氏さんも、そんなAに応えようとしたからここまで続いているんだと思う。
…邪魔なんて、出来ないよな。
『しじみ〜そこの飲み物とって』
浅「あさりだよ!」
『(笑)』
会ったこともないAの彼氏さんへ。
この笑顔が無くなったときは、本気で奪いに行くから、せいぜいAのこと、大切にしろよ。
26.後ろ姿にすら愛しさが募る→←25. 邪魔なんて、できない
686人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ハナ | 作成日時:2018年9月19日 23時